テーマ:懐かしい昔の話(548)
カテゴリ:父の麦わら帽子
小学校の頃、岡山の田舎で子ども時代を過ごした。
その頃、というかずっと私の家は貧乏だったので、傘が買えなかった。 そこで、学校に行く年になると母が親戚の家から私に赤い傘をもらってきてくれた。 親戚でも長い間、大事に使っていたのだろう、その傘は、色があせていた。 でも、傘には間違いなくて、それをもって学校に通った。 ある日、傘の骨が折れた。 しかし私は、新しい傘を買ってとは言えなかったし、母も買ってやるとは言わなかった。 いや、言えなかったのだ。 その骨の折れた傘をさして、学校に通った。 前から人が来ると、折れた骨の方をクルリと後ろに回した。 通り過ぎると、また折れた方をま前に回した。 そうやって学校に行った。 家に帰ると、土間で遊んだ。 遊びながら、母とよく歌っていた歌がある。 雨がふります 雨がふる 遊びにゆきたし 傘はなし 紅緒(べにお)の木履(かっこ)も緒(お)が切れた ■父の麦わら帽子■ ■傘の行商■ ・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.06.27 00:47:07
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