テーマ:懐かしい昔の話(548)
カテゴリ:父の麦わら帽子
私の小さい頃、今から60年近く前のことだ。
その頃、岡山県の田舎の藁ぶき屋根の家の住んでいた。 雨漏りがするようになったので、屋根替えをしたのは、私が4年生の5月。 うちの家の土間の上の屋根には、空間があって、麦刈りをし、麦の穂を落とした後、麦わらを、土間の上の屋根裏に置いていた。 その麦わらを使って屋根を葺く。 小学校の近くに屋根を葺く職人がいた。 彼のことを父は「のうやん」とよんでいた。 「屋根屋ののうやん」ともよばれていた。 のうやんには、孫娘がいて、私と同じ学年だった。 のうやんが手伝いの人と一緒にうちに来て、父と3人で屋根を葺いた。 私は、その時、自転車のけいこをしながら、ちらちら見ていた。 しっかり見ておればよかったと思う。 その時が、家の屋根を葺く最後になったのだから・・・。 それから4年後の中学2年生の夏、一家で、岡山から兵庫県・龍野市に引っ越した。 空き家になった家を村の人に請われて貸した。 草屋根の家の寿命は、 カヤ40年、麦わら15年、稲わら7年という。 何年か経って故郷に帰った時、麦わら屋根の上にトタンがまいてあった。 その時、すでに小学校4年生の時から、15年以上たっていたのだろう。 今年の4月、茅葺で有名な■京都・美山■に行った。 日本の伝統的な家屋の美しさに見とれ、懐かしい昔を思い出した。 にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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