テーマ:読書(8606)
カテゴリ:読書
六条邸にやってきた三の宮は、かなりぼんやりとした、つかみどころのない姫君。 紫の上は、源氏の君が変わらず自分を愛してくれることを信じてはいましたが、形式上は三の宮に正妻の地位を奪われてしまいます。 このままではいつになっても嫉妬心から逃れることができないと悟った彼女は、ついに心が折れて出家をすることを決意しました。 もちろん源氏の君は引き止めるのですが、紫の上は気苦労が重なり、病に倒れてしまいました。 さらに、こんな大変なことが起きている隙に、内大臣の長男である柏木が三の宮に強引に求愛をしています。 しかも彼女は柏木になされるがまま密通し、なんと子どもまで身ごもってしまいました……。 この事実を知った源氏の君は、激しい嫉妬で怒り狂うのです。 8巻では、とうとう紫の上が我慢の限界に達し、愛情を手放してしまいました。 三の宮より愛されていることはわかっていても、それでも嫉妬をしてしまう自分自身に苦しんでいたのです。 ここで注目なのが、彼女を襲った病魔の正体が、あの六条御息所の怨霊だということ……。 祈祷のおかげで怨霊は追い払うことができましたが、死してもなお強い想いを抱いている事実に、背筋が寒くなります。 大和和紀による漫画作品。 紫式部による古典文学作品『源氏物語』を漫画化したもの。 『mimi』1979年12月号~『mimi Excellent』1993年第27号に連載。 ●読書メモ● ●婚礼より三日の間の間はどんなことがあろうと男が女のもとに通わなければならぬしきたり・・・。 *■三日夜(みかよ)通いの流れ■ 3日間設ける理由はキャンセル期間を設けるということです。お餅を食べると基本離婚不可。 ■婚嫁(こんか)の際に行われた儀式の一つ。■ 平安時代、貴族社会において主流を占めたいわゆる婿取り婚の婚儀では、結婚の開始から、毎夜男は女のもとへ通うのであるが、普通三日目の夜に餅(もち)を婿に供することが行われた。 三日夜餅(みかよもち)という言葉で今も皇室が使っている。 ●厄除けの天児(あまがつ) 幼児の災難を除くために,形代 (かたしろ) として凶事を移し負わせるための木偶 (でく) 人形。 平安時代に神事の祓に用いられた。 ●小弓(こゆみ) 射的あそびです。 小さな弓矢で的に当てる室内ゲームで、的は小型の衣桁のようなものに後ろ布を垂らし、その前に錘をぶら下げた的をつり下げます。 さらに小型の子どもの遊技「雀小弓」もありました。 ●二品(にほん) 1 律令制で、一品から四品まである親王の位階のうち第二等。 ●■琴■ *『源氏物語』などの古文では、「琴」は、この項で説明している琴(きん)のほかに、箏、琵琶などすべての撥弦楽器を指している。 「琴の琴」「和琴」「箏の琴」「琵琶」は日本古来の弦楽器であり「弾きもの」と呼ばれている。 源氏物語では若菜下の中の女楽による弦楽四重奏が特に有名であり、これら4つの楽器が一同に会して演奏される。 女三の宮は「琴の琴」を演奏し、紫の上は「和琴(わごん)」、明石中宮は「箏の琴」、明石の上は「琵琶(びわ)」を演奏した。 ■そうだったのか平安時代■ ■あさきゆめみし(1)■ ■あさきゆめみし(2)■ ■あさきゆめみし(3)■ ■あさきゆめみし(4)■ ■あさきゆめみし(5)■ ■あさきゆめみし(6)■ ■あさきゆめみし(7)■ にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.04.03 00:10:40
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