美しき一日の終わり 有吉玉青
★★★☆ただ一日の逢瀬を想い、長い歳月を生き抜いてきた男女。異母姉弟の二人が、秘めてきた気持ちを初めて明かす。至極の恋愛小説。美しき一日の終わり2012年4月発行 講談社 349p【内容情報】(「BOOK」データベースより)ある日、父が家に連れてきた少年は秋雨と名乗り、美妙より七つ年下の異母弟であった。それから五十余年、互いへの思いを心の奥底に秘め、それぞれの人生を歩んだ二人は、取り壊しの決まった、古い家で再会する。ともに暮らした幼い日々をなつかしみながら、長い歳月を慈しむように来し方を語り始めた。生涯のすべてを一日に込めて、至高の愛の姿を描く恋愛長編小説の新境地。感想 ★★★☆ 読み終えて溜息。 なんて美しくてせつない恋愛小説なんでしょう。 とある秋の一日、 70歳の美妙は昔の家で義弟・秋雨と会う。 昭和・平成の世の変遷とともに 静かに語られる二人の出会いからの日々。 二人の想いの行く末は。 不道徳といえばそうかもしれないけれど、 それはもう出会うべき二人だったとしか 言えない物語を堪能しました。