折れた竜骨 米澤穂信
★★★折れた竜骨2010年11月発行 東京創元社 338p(2段組)【内容情報】(「BOOK」データベースより)ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた…。自然の要塞であったはずの島で暗殺騎士の魔術に斃れた父、“走狗”候補の八人の容疑者、いずれ劣らぬ怪しげな傭兵たち、沈められた封印の鐘、鍵のかかった塔上の牢から忽然と消えた不死の青年─そして、甦った「呪われたデーン人」の襲来はいつ?魔術や呪いが跋扈する世界の中で、「推理」の力は果たして真相に辿り着くことができるのか?現在最も注目を集める俊英が新境地に挑んだ、魔術と剣と謎解きの巨編登場。評価 ★★★ 最初は外国が舞台だし 2段組だし ちゃんと読めるかな、と不安だったのですが 読み出したら すごくひきこまれて どんどんと読み進めることが出来ました。 魔術や呪いのある世界で 領主殺しの犯人を捜そうという推理。 きちんと前提となっていることをふまえて 理詰めで犯人を絞り込んでいく 真っ当なミステリでした。 魔術や呪いも この世界にあるものとして 自然に 受け取ることができ、 また終盤の戦闘シーンの描写にも 興奮させられます。 米澤さんがこんな作品を書くなんて!と 驚きと喜びの一冊でした。