検事の本懐 柚月裕子
★★★12万部突破の法廷ミステリー『最後の証人』著者、最新作! 出所したばかりの累犯者が起こした窃盗事件の真実を抉る「罪を押す」。県警上層部に渦巻く嫉妬が、連続放火事件の真相を歪める「樹を見る」。同級生を襲った現役警官による卑劣な恐喝事件に、真っ向から対峙する「恩を返す」。東京地検特捜部を舞台に、法と信義の狭間でもがく「拳を握る」。横領弁護士の汚名をきてまで、約束を守り抜いて死んだ男の真情を描く「本懐を知る」。検事・佐方貞人の姿を描く、『このミス』大賞作家による傑作検察ミステリー連作集です。検事の本懐2011年11月発行 宝島社 376p【内容情報】(「BOOK」データベースより)県警上層部に渦巻く男の嫉妬が、連続放火事件に隠された真相を歪める(『樹を見る』)。出所したばかりの累犯者が起した窃盗事件の、裏に隠された真実を抉る(『罪を押す』)。同級生を襲った現役警官による卑劣な恐喝事件に、真っ向から対峙する(『恩を返す』)。東京地検特捜部を舞台に“検察の正義”と“己の信義”の狭間でもがく(『拳を握る』)。横領弁護士の汚名をきてまで、恩義を守り抜いて死んだ男の真情を描く(『本懐を知る』)。骨太の人間ドラマと巧緻なミステリー的興趣が、見事に融合した極上の連作集。【目次】(「BOOK」データベースより)樹を見る/罪を押す/恩を返す/拳を握る/本懐を知る感想 ★★★ 「条件やデータだけで事件を見ず、 事件を起こす人間を見る」 検事・佐方の捜査方法・解決方法が 心にすとんと落ちてくる。 彼が携わった四つの事件と 彼の父親に関する一つの物語。 重みのある読後感に満足です。 シリーズ化していってほしい。 前作『最後の証人』は 佐方がその後、弁護士に転身して手掛けた裁判の物語。 こちらの方がばりばりのミステリーでしたが、 これも面白かったです。 弁護士になっても事件に対する佐方の姿勢は健在でした。最後の証人