おまえさん 宮部みゆき
★★★☆いきなり文庫化!単行本も同時発売!260万部突破の大人気時代ミステリシリーズ。「ぼんくら」「日暮らし」に続く、最新作。ぼんくら同心・平四郎と弓之介。本所深川で皆の心を解きほぐしていく。 おまえさん(上)おまえさん(下)単行本版 2011年9月発行 講談社 上506p 下508p文庫本版 2011年9月発行 講談社 上610p 下609p【内容情報】(「BOOK」データベースより)痒み止めの新薬「王疹膏」を売り出していた瓶屋の主人、新兵衛が斬り殺された。本所深川の同心・平四郎は、将来を嘱望される同心の信之輔と調べに乗り出す。検分にやってきた八丁堀の変わり者“ご隠居”源右衛門はその斬り口が少し前に見つかった身元不明の亡骸と同じだと断言する。両者に通じる因縁とは。父親が殺され、瓶屋を仕切ることになった一人娘の史乃。気丈に振る舞う彼女を信之輔は気にかけていた。一方、新兵衛の奉公先だった生薬問屋の当主から明かされた二十年前の因縁と隠された罪。正は負に通じ、負はころりと正に変わる。平四郎の甥っ子・弓之助は絡まった人間関係を解きほぐすことができるのか。『ぼんくら』『日暮らし』に続くシリーズ第3作。感想 ★★★☆ 男たちはバカで可哀相でいとおしい。 女たちは賢くて強かで怖さがある。 子供たちはお利口で可愛らしい。 単行本では1000ページ、 文庫本では1200ページを超え、 多数の人物が登場しながらも、 ひとりひとりの顔や声、気持ちが伝わってくる物語。 哀しみがありながらも人の温かさに救われる。 さすがの宮部さんの作品。 これまでのレギュラーに加えて、 初登場のご隠居様、十徳長屋の丸助がいい味出してます。 それと弓乃助の兄・淳三郎も。 ご隠居様と淳三郎はこれからも登場するのかな。 しかし。覚悟を決めた女は凄い。 いくつからでも、いくつになっても、女は女、でした。単行本はこちら。おまえさん(上)おまえさん(下)