祝福 長嶋有
★★★女ごころを書いたら、女子以上。ダメ男を書いたら、日本一! 男主人公5人VS女主人公5人で贈る、長嶋有ひとり紅白歌合戦。デビュー10周年を迎える、10冊目の単行本!祝福2010年12月発行 河出書房新社 204p【目次】(「BOOK」データベースより)丹下/マラソンをさぼる/穴場で/山根と六郎/噛みながら/ジャージの一人/ファットスプレッド/海の男/十時間/祝福感想 ★★★ 女性が主人公のもの、男性が主人公のものを 交互に並べた短編集。 2003年から2010年にかけて あちこちに発表されたものを集めてあります。 一部の例外をのぞいては 特に何が起こるわけではない毎日の生活の中で 主人公が思うことが カッコまで使って 丁寧に描かれています。 それが いちいちおかしくって またそうそう、と納得できることもあったりして にやにやしながら読みました。 そんな中、「十時間」は異色。 夜、母親の帰りをボロ家で待つ小学生の姉妹の話。 不安な気持ち、姉妹の寄り添う気持ち。 強い印象を残した短編でした。