これからの誕生日 穂高明
★★★千春はバス事故で友人や教師を失った。一人生き残った罪悪感から引きこもる千春。そんな彼女の姿は同情を呼び、一方では複雑な思いで受け止められる。弟、担任教師、友人の遺族である母親、新聞記者など、千春と関わる6人の視点で綴る連作短編集。現実を真摯に見つめ、再生への兆しを温かく描く。これからの誕生日2011年6月発行 双葉社 217p【内容情報】(「BOOK」データベースより)どうして私だけ生き残ってしまったの。たったひとり、少女はバス事故で助かった。深い心の痛みを抱えて過ごす日々の先にー。とりまく人々の心模様を絡めて描いた、優しい強さが沁みわたる「再出発」の物語。感想 ★★★ 自動車事故でただ一人、生き残った少女。 生きていくことに思い悩む。 亡くなった生徒の家族も悲しみと複雑な思いが募る。 周りの悪意やおざなりな言葉・態度も哀しい。 でも読み終えて明るい光。 生きていくのは大変だけど、 やっぱり命ある限り生きて行こう、と思える物語。