「超」独学法
「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ【電子書籍】[ 野口 悠紀雄 ] 今こそ独学をしろと著者は言う。 特に外国語とりわけ英語に関しては独学する必要があるという。 独学は大学の学部で言えば,法,経,商,文が独学がやりやすい分野だとする。 つまり 座学でできるもの。 だから医学は独学では習得できないし工学もかなり難しいというのが著者の言い分であった。 先に話した語学の習得に関しては外国語の本を一冊全て暗記したシュリーマンの勉強法が最も良いというのだけれど,私自身それをしようとして成功した試しはなく,無駄なことじゃないのかなと思う。 それから図書館の本に書き込みをすることに関して,著者は肯定的だ。 しかし私はそうは思わない。 何故なら公共の物に書き込みがされているだけで,私は不快になるからだ。 これからの時代,フリーランサーの時代だと著者は言う。 だから自分の得意な分野を勉強することが必要なのだというのだけれど,一体どんなものが自分にとって必要だということになるのだろうか。 それが分からないままにただやみくもに勉強しても,フリーランサーとして成功するなどということにはならないのではなかろうか。 敵・味方理論というものがあるそうだ。 あるものが敵であると考えると自分からますます遠ざかってしまって本当に敵になってしまう。 その反対に味方であると考えると自然に自分に近づいてくる。 分からないことは自分の敵である。 それを調べないで放置しておけば敵のままだ。 そして時間が経つにつれてますます遠ざけてしまう。と言う敵味方理論というものを著者は信じていると書いているけれども,果たしてそうだろうか。 敵には近づかないというのが一番の人生論だと私は思う。 それよりも味方に近づいて自分の利益を享受した方が限りある人生の中では最も効率的ではなかろうか。 著者がなぜこのテーマでこの本を書いたのかちょっと私には分からない。 この本はいわゆる独りよがり本だと私は認定したい。 独学というものが本当に必要な人にこの本は必要ないというのが結論である。(11/25記)