養老院より大学院
養老院より大学院【電子書籍】[ 内館牧子 ] 横審委員になった相撲好きの著者が,なぜ女性が土俵に上がれないのか野分を研究するため東北大学大学院に入学しそこでの3年間の話を面白おかしくまとめた本。 そもそもまじめな動機がそこにあるわけで決して老人の暇つぶしではない。 そして著者は武蔵野美術大学卒なので,高校の恩師からよく帝国大学に入学できたものだと驚かれたという。 それはともかく行間からにじみ出るのは仙台愛だね。 土地と言う事を論じるとどうしても比較論になる。 そして基準は東京だ。 さらに京都も入ると,仙台はド田舎になる。 のだけれど今や仙台は大都会だ。 いつ行っても人人人の群れ。 そういうのが今の仙台だ。 仙台駅からのアーケード街は巨大なショッピングモールになっている。 いつ行っても新しい店が出ている。 変化が早い。 だから行くたびまた新しい店を見つけるので飽きることがない。 そういう中で著者は学生生活を楽しんできたわけだ(いや,楽しんだわけじゃなく純粋に学究に徹したのだ)。 で,今回のテーマであった,女人禁制の話はいったいどうなったんだろうか。 それが一番気になる話だったのに…。(5/30記)