カテゴリ:メキシコの中のジャパン
「ひらがなの“ぬ”って、ださいよね」 これは、日本語を学ぶメキシコ人の同僚Lちゃんが吐いた言葉である。 これを聞いたとき、雷に打たれたような衝撃が体に走り、ペンを持つ手がわなわなと震え、 おもわずカッと目を見開いた。 なぜなら、私がひらがなを習い始めた幼少の頃、ひそかに感じていた“ぬ”に対する思いと まったく同じだったからだ。 文化、大陸、時代を超えて、“ぬ”がださいと思っていた人間がこんなところにいたとは・・・!! 差別するわけではない。が、例えば“れ”などは、向かって左側の生真面目な、しかしもたつきの ない洗練された筆運びから、勢いに乗った右上部を経て、右下部に潔くまっすぐ下り、 フィニッシュで筆運びが消え入る様のなんと優美なことか!(←ほんとか?) しかし、“ぬ”。 “ぬ”は、“め”に近い。 “ぬ”は、「“め”でちょうどいいじゃない?」という市民の声に耳をかさず、 「あえて回転でフィニッシュや!」と最後に蛇足の回転をきかせている。 “ヌ”という発音も「ぬ~っとした」「ぬぼ~」「ぬめ~」「なぬ~?」と、割とネガティブ なニュアンスに使用される気がある。 せめて“ぬ”の発音が“シュッ”とか“シャッ”であれば、また違ったニュアンスを醸しだせたの だろうか。 “ぬ”問題に関連して、“を”も微妙だ。 意味的にも五十音表的にも、「“を”って・・・一体何なんですか、あなたは!!」と 小さい頃思っていた。 とか思うのは、世界中で我々二人だけだろうか・・・? お友達スー店長のお店エル・ボラーチョ! 海外旅行の最新情報 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年05月29日 00時48分19秒
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