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2018.09.29
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カテゴリ:西村京太郎
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私立探偵左文字進の誘拐もの。
誘拐ミステリと言えば岡嶋二人「99%の誘拐」や島田荘司「消える「水晶特急」」、天藤真「大誘拐」等が傑作であるが、謎の派手さで言えば西村京太郎氏が図抜けてはいないか。
巨人軍を丸ごと攫う左文字もの第一作目「消えた巨人軍」なんて抜群だった。
そして続いて発表された本書ではさらに磨きがかかっている。
なんと人質は日本国民全員。
一億二千万人の誘拐というこれ以上無い程の謎が提示される。

国民全員の誘拐の仕方とその効果はあまりにも鮮やかで、政府と警察は泡を喰うばかり。
サスペンスフルな展開に読む手は止まらない。
そして五千億円という莫大な身代金を安全に受け取る方法も、突飛でいてよく練られている。
犯人の目星は何とかついても、証拠は一切掴ませない。
一体どうやって捕まえるのか、想像も出来なかった。
そこで左文字が仕掛ける、というか自然に出来上がっていた落とし穴は抜群に面白いもので、物語の景色ががらりと変わる。

軽やかな筆致で描かれる本書は全頁が楽しく、超一流の娯楽小説である。
量産型トラベルミステリ作家と軽んじられる事もある氏であるが、その実態は幅広く派手な作風で幾つもの傑作を書く超一流の娯楽作家なのだ。





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最終更新日  2018.09.29 08:07:44
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