カテゴリ:偐万葉
偐万葉・もも篇(その2) 今日は久しぶりに偐万葉です。シリーズ第283弾となる、偐万葉・もも篇(その2)であります。 偐家持がももの郎女に贈りて詠める歌20首 水走に 咲ける椿の つばらかに 今日も暮らさね ももの郎女
書に倦まば 訪ね来てみよ 鵲の 森と梟 妹待つらむぞ
君がため わが手もすまに 春の野に
チリリンと レディバードの ベル鳴らし 春の小川の 道行け我妹 (虫家持) テントウの 赤きチリリン 颯爽と 花の下行く 玉串の道
春たけて 桜さきくさ 芝桜 鈴蘭水仙 美山ぞ幸け (花家持)
和束なる活道の岡の茶畑に 逢へる兒やたれ茶々姫なるか (偐安積皇子)
大峰の 深山の奥の 静謐を 花とし咲くや 大山蓮華 (蓮家持)
あぢさゐの 八重に咲くごと ペリカンの 家にある人 みな幸くあれ (紫陽花)
ももの郎女が贈り来れる句に さしも知らぬか=それも知らぬか。 これは、「かくとだにえやはいぶきのさしも草さしもしらじなもゆるおもひを」(藤原実方 後拾遺集612 小倉百人一首51)から持って来た語句。笠島は実方の塚のある土地。現在の宮城県名取市愛島笠島。実方は陸奥守に任じられこの地で没している。芭蕉は奥の細道の旅で笠島を通った時に実方の塚のある地は何処かと尋ねるも立ち寄らずやり過ごしているが、元句はこの折の句。
花の名は覚えるものぞ水走の 八十この道に咲ける兒やたれ (草家持)
鳥や風 運び来れる 草花の 数多に咲けかし ペリカンの家 (草家持)
ペリカンの嘴にも負けずペリカンの 家にどでかくアマリリス咲く(デカルト)
家持が 安積の皇子と 宴せし 丘にか妹は 蓬摘むらむ
やちぐさのうつろふ花とひとは言へ うつろふゆゑにいとしとわが見む (にせ家持) (本歌)八千種の 花はうつろふ 常盤なる
紫ににほへる花をいならべつ よく見てよしと言へる兒やたれ(ペリカン堂家持) (紫の胡蝶蘭)
玉葱のごとやなれると柘榴の実 言へるひとあり日々また楽し(玉葱家持)
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こんばんは(^^♪
ペリカンの ももちゃんの お店の様子や ほんわかしたブログを思い出し 楽しく読ませて頂きました。 「ペリカンの嘴にも負けずペリカンの 家にどでかくアマリリス咲く (デカルト)」は 実感があり、笑ってしまいました。 (2017.06.22 18:49:49)
今日は、お天気も悪くはないのですが、ノラノスクネ・タロと同じで一人家で一日中お留守番という、しおらしいことをいたして居りまして、偐万葉・もも篇が相成ったという次第(笑)。
>ペリカンのももちゃんのお店の様子や ほん わかしたブログを思い出し 楽しく読ませて 頂きました。 ペリカンの家ご常連様の貴姉、歌の理解も、裏までお見通し、と言ったところですかね。 >「ペリカンの嘴にも負けずペリカンの 家に どでかくアマリリス咲く (デカルト)」は 実感があり、笑ってしまいました。 はい、デカルトさんは「デカ!」のひと言。カントさんはナントも言わず「ぽカント」見ているだけで、ショ-ペンハウエルさんは、訳の分からぬことをホエルばかりで要領を得ずでありました。 (2017.06.22 19:11:45)
こんばんは。
たくさん歌を詠んでくれてありがとうございます✨ そういえば、タンポポ食べたんだったと思いだしました(笑) 戯奴がため わが手もすまに 春の野に 抜ける茅花ぞ 食して肥えませ の歌は以前、チガヤの話に出てきた歌ですね❗ 茅花がチガヤのことなんですね。 うちの引っこ抜かれたチガヤも早く出て来ないかなと 待っています😊 (2017.06.22 23:02:56)
ペリカンの家のもも様で思い出すのは、けん家持様とひろみ様ともも様のベストコラボとなったオオヤマレンゲの開花状況のリレー中継がとても印象に残っています。お陰で美しいオオヤマレンゲの写真を見せていただきました。
タンポポの花を器に浮かべて楽しまれる様子や、可愛いテントウムシのベルを愛車につけられ、お花も大好きそうなもも様、素敵な雰囲気の中での心地よい時間、何よりのおもてなしをして下さっていますね。 けん家持様があぢさゐの花に寄せてぴったりの歌を詠んでおられます。 (2017.06.22 23:16:28)
もも篇の歌数もヤカモチ歌42首、貴姉歌5首、合計47首。当面の目標は百人一首ならぬ「二人百首」でしょうか(笑)。
>そういえば、タンポポ食べたんだったと思い 出しました(笑) タンポポの花の歌が紀女郎のつばなの歌のパロディ歌となっている理由は、そこにありましたか。小生の記憶からはそのことが消えてしまっていましたので、なるほどと納得であります。 >茅花がチガヤのことなんですね。 茅(チ・チガヤ)の花でチバナ、それが訛ってツバナですね。 >うちの引っこ抜かれたチガヤも早く出て来な いかなと、待っています😊 ナンと言っても「チ」ですから「チから」のある草、すぐに復活することでしょう。春の野に出るまでもなく、春の店先で茅花を摘むことができるかと(笑)。 はるののに いづるまでなし みせさきに おへるつばなを つみてとりめせ (やかもち) みみなぐさ おおばこちがや やぶがらし よもぎかたばみ たんぽぽのはな (ペリカンの七草) (2017.06.23 08:46:59)
>ペリカンの家のもも様で思い出すのは、けん
家持様とひろみ様ともも様のベストコラボと なったオオヤマレンゲの開花状況のリレー中 継がとても印象に残っています。 そのようなこともありき、でしたね。小生にとっては去年の秋に見た実の頃からの未だ見ぬ花への恋でありましたが、その恋の相手があのようにも美しきオオヤマレンゲであったことは無上の歓びとも言うべきものでありました(笑)。 ペリカンの家は、銀輪散歩の中継地と言うには近過ぎるという些か中途半端な立地にありますが、恩智川べりを走れば必ず前を通りますので、立ち寄ることの多い喫茶店となりました。 ブログでのご縁も出来て、面白いことであります。犬も歩けば棒に当たる、ヤカモチも走れば人と出会う、ブログもすれば縁がつながる、というもの。 (2017.06.23 09:24:24)
けん家持さん
> もも篇の歌数もヤカモチ歌42首、貴姉歌5首、合計47首。当面の目標は百人一首ならぬ「二人百首」でしょうか(笑)。 二人百首、素敵だから私も貢献したいです✨ でもなかなか57577におさめるのがむずかしいですね。 >はるののに いづるまでなし みせさきに おへるつばなを つみてとりめせ (やかもち) >みみなぐさ おおばこちがや やぶがらし よもぎかたばみ たんぽぽのはな (ペリカンの七草) > ペリカンの七草、 どれもパッと頭に浮かびます。 私は実物を見てからじゃないと覚えられないのかもと思いました。写真を見ただけじゃすぐに忘れてしまいます(笑) (2017.06.24 00:15:45)
>二人百首、素敵だから私も貢献したいです✨
>でもなかなか57577におさめるのがむずかし いですね。 はい、精々お励み下さいませ。さすれば二人百首などはいとたやすきことにて候。 5と7の音数に関してひとつアドバイスすれば、接頭語を利用するとよいでしょう。元々、接頭語はそのような目的で発生したものだろうと思います。 例えば、「熊野の」だと4音ですが「み熊野の」とか「ま熊野」とすれば5音になります。「山もさやに」だと6音、「み山もさやに」だと7音です。 接頭語は名詞だけでなく形容詞などにも使います。「遠し」は「た遠し」、「易き」は「た易き」、「弱し」は「か弱し」、「黒き」は「か黒き」などです。 もう一つは助詞の「の」をうまく使うことです。 「生駒山の」だと6音ですが「生駒の山の」にすると7音になります。「富士山」だと4音、「富士の山」だと5音です。 おそらく助詞も5音、7音に語調を合わせるために自然発生的に生じたものではないかと思います。 (2017.06.24 08:22:42) |
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