「信心銘」 <1>
Osho スワミ・パリトーショ 1989/5 禅文化研究所 単行本 470ページ
Vol.2 No.0056★★★★★
この本は、いろいろな面からなかなか珍しい。まずは初版における著者名が、単にラジニーシとなっている。日本語翻訳本において、和尚ラジニーシとなっている本は他にもあるが、単にラジニーシとなっているのは、この本だけではないだろうか(未確認)。それもそのはず、この本が出たのは、1989年の5月だが、編集され印刷所にまわされたのはもうちょっと前のことであっただろう。当時Oshoは、日ごとに名前を変更していた。Osho自身が、「単にラジニーシでいい」と公言した日が、印刷がスタートした日だったのだろう。
そして、もうひとつ珍しいのは、財団法人・禅文化研究所、というところから発行されていることである。この団体について私は詳しいことは知らないが、住所をみると、京都市の花園大学の中にあることになっている。Oshoの本はいくつもの出版社からでているが、必ずしも続刊してくれないところがちょっと寂しい。この禅文化研究所からでた本は、この本が唯一ということになる。復刊ドットコムにも登録されているが、「出版元に問い合わせたところ復刊する予定はないとのお返事をいただきました」というリクエスト読者のコメントが、またちょっと寂しい。
この本の表紙を検索してみたが、ない。あることはあったが、あれ?と思った。
へぇ~、これって新装版かビデオのパッケージかなと、最初は思ったが、これは実は中国語版だった。あちらの言葉だと、Oshoは「奥修」となる。この中国語をチラッと見たが、分かるような分からないような、う~ん、やっぱり分からん。FREE TIBETむーぶめんとは、中国国内ではどのように受け止められているのだろうか。この中国語版は多分、台湾で発行されているのだろうが、そのいくつかは、アンダーグランド文化として中国大陸にも必ずや流れているはずだ。なにかのシンクロがおきていることを期待する。
<2>につづく