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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2008.04.21
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<上>巻よりつづく


「一休和尚大全(下)」
一休 /石井恭二 2008/3  河出書房新社  単行本  411p 
Vol.2 No.0061★★★★★

 
   自賛
 大燈の仏法、光輝を没す、
 竜宝山中、今、誰か有る。
 東海の児孫、千歳の後、
 吟魂、猶、苦しむ、許渾の詩。

    自賛
 大燈国師の仏法は光を失った、
 竜宝山大徳寺の中に、今、どんな人物がいるのか。
 達磨大師このかた、千年の後、日本の法孫である私は、
   詩情を抱いているのに、
 許渾の詩のように、すでに白髪頭となって苦しんでいる。
 p29

 下巻は、さらに一休の詩歌の独壇場だ。

    自戒
 罪過、天に弥る純蔵主、
 世は許す、宗門實中の主と。
 禅を説き人に逼る詩格、工みなり、
 無量劫来、悪道の主。

    自戒
 一休宗純の罪過は、天に満ちるほど限りない、
 世間では、私を宗門の第一人者と認めている。
 たしかに、禅を説き人に迫る詩風は巧みだ、
 だが、大昔から永遠にわたる悪道の主なのだ。 
p43

 一休が生きたのは1394~1481。まさに日本仏教の中に生まれた詩聖という感じだが、思えば、さらにさかのぼること数百年間前、チベットには、ミラレパ(1040~1123)という詩聖が生きていた。一休とミラレパはどこかで通じている。一休がチベットに生まれればミラレパになっただろうし、ミラレパが日本に生まれたら一休になっただろう。そして、日本の禅とチベットのタントラは、少なくとも詩歌を通して繋がっている。そんな印象を強く持つ。

 ふと気がついて見れば、一休はコンパクトな四行詩の中に、韻を踏んでいる。このような読み下し文ではなく、元は漢文なのであろう。漢文のまま、しかもその墨蹟の中に読めば、もっと世界は広がっていくに違いない。

 但帰依す、積翠庵の禅、
 慙愧す、狂雲、名刹の前。
 一夕一朝、日月の蝕
 終分明白日晴天。

 ただただ、積翠庵の黄竜慧南の禅に敬服する、
 まだ名刹に囚われている自分を、朝夕に恥じる。
 日蝕も月蝕も、やがては終り、
 ついには晴天白日の空になることは明らかだが。
p111

 一休は、自らの出自もあって、天皇などには敬意を払っているが、一部の階層や職業には、差別的な用語も使っている。しかし、その旺盛な批判精神から考えれば、ひとつや二つの言葉使いを超えたところに一休は行ってしまっているかのようでもある。でも、やっぱりヘンな奴だなぁ。そうそう簡単にはTake It Easyとはいえない。

 この本、2008年3月発行ということだから、一休関連では最新の本ということになろう。著者の石井恭二氏は1928年生まれの八十翁である。


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Last updated  2008.04.21 23:28:32
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