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カテゴリ:環境心理学
「チベットの死者の書-サイケデリック・バージョン」
「チベットの死者の書」と言っても、他の原典訳や、その宗派で伝統的に守られてきた経典と考えてはいけない。これはあくまでサイケデリック・バージョンだ。いや、直訳であれば、「チベット死者の書に基づくサイケデリック体験マニュアル」とでも翻訳されるべき本だ。あえて他の本との比較で、その最初をピックアップしてみると・・・。 おお(航海者の名前)よ リチャード・アルパート(のちのラム・ダス)と、ティモシー・リアリー、そしてラルフ・メツナーの三者による本書は、LSDが話題をさらっていた1960年代初頭に書かれたものであり、まだ非合法化されなかったかの薬物の効能と実験についての、積極的な提言であった、と、とらえることができる。 ちなみに、ビートルズの「リボルバー」と呼ばれるアルバムの中に収録されている「トゥモロー・ネバー・ノウズ」という曲は、ジョン・レノンがLSDによってハイの境地に浸りながら本書を読んだときに沸き上がってきたインスピレーションから生まれたものだと言われている。p233 たしかにビートルズにはそのように噂された曲は、いろいろあるが、[Revolver / Beatles」の中の「Tomorrow Never Knows」もその一つだ。このYouyubeのapple制作の動画を見ると、なんとなくそんな雰囲気を暗示しているような感じがしないでもない。もっとも、レノン自身は「回想するジョン・レノン」などを読む限り、必ずしも、そのように明言はしていない。 60年代のアメリカ文化を理解するには、その「サイケデリック・シンドローム」を背景とした、ジミー・ヘンドリックスやジャニス・ジョップリンなどの活躍などを念頭に置かなければならない。1973年に出た、おおえまさのり訳「チベットの死者の書」はこのような経緯を踏まえたうえで理解しないと、なぜここでこの書がでてきたのか、いまいち分からないことになる。そして、さらに、1989年になって、川崎信定がわざわざ「原典訳」と銘打って、この「チベットの死者の書」をチベット語から直接訳出したのも、そのような流れに抗する立場からであっただろうと、推測される。 これらの「バルド・ソドル」ではないが、ゲルク派が独自に「チベット死者の書」(「クスムナムシャ」)を押し出してきたのも、「いいかげんな」チベット密教経典の解釈が横行することを懸念したからだったかもしれない。 さて、サイケデリックな旅とチベット密教や瞑想とを類似なものと見るかどうかは難しいところだが、Oshoは1971年にすでに「LSD : A Shortcut to False Samadhi」 において、LSDは、悟りへの間違った近道、と厳しく糾弾している。当ブログもこの点において、師の教えに従うことをよしとする。 さて、このサイケデリック・バージョンが、ニューエイジ系の翻訳者・菅靖彦を得て1994年に日本で出版されたというのは、象徴的であるように思う。出版元は八幡書房。当時売出し中の電脳サングラス「メガ・ブレイン」や、その効果音としてのCDの販売とのメディア・ミックスで、この本が売られたということは留意しておく必要がある。この本が出た当時の時代背景がわかる。その翌年に、あの忌々しい事件が発覚するのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.10.21 22:25:01
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