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カテゴリ:読書 小説
不倫相手の赤ん坊を誘拐してしまい、逃亡生活を始める女と誘拐された赤ん坊の逃亡生活と、誘拐犯に育てられた子供としての運命を背負ってしまったその娘のその後という2章構成のお話ですね。
誘拐犯の心情、誘拐されたものの心情と非常に細かく描かれていて、なかなか楽しめるものとなっています。 不倫しておいて、不倫相手に子供ができたらば、堕胎しろとか言う男は最低だよなと思えて仕方がなかったりしますしね。 少なくとも自分にはそんなひどい事はできないなぁと、やっぱり童貞でよかったと。 で、結構な話題作なようで、評判もいいようなのですが、どうしても気になるというか、言っておいた方がいいなぁと思うのは、長編サスペンスと紹介している事なんですよね。 確かに誘拐から始まる逃亡生活はサスペンスと言えなくはないんですが、中身の大半はサスペンス性は希薄ですし、サスペンスを期待させて読ませようというのならば逆効果なのではないかと。 これをサスペンスというならば、犯罪からみはみんなサスペンスと表現しないといけなくなるんじゃないかなと(苦笑) 私の印象としては、犯罪を題材にした文学作品になるのではないかと。 扱っている犯罪は違いますが、ドストエフスキーの「罪と罰」あたりを彷彿とさせるなぁと。 評判が高いだけあって、十分に楽しめる作品ですが、サスペンスが好きだから読もうみたいな人は、違うという事を認識して読んだ方がいいだろうなと思えますね。 八日目の蝉 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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