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カテゴリ:読書 小説
直木賞受賞作となる『まほろ駅前多田便利軒』の続編になる一冊です。
直木賞うんぬんはどうでもよく、作品の舞台となるまほろ市が元ネタが分かりやすくて、読む上でいろいろと想像しやすいのが助かるものですね。 実在する都市名が使われていて、それを電車やらバス会社やらで変換しているのですが、わざわざ変換する意味があるんだろうかと突っ込んでしまうのは仕方が無いというか。 お話としては便利屋さんとして働く多田と行天という30代半ばのコンビが便利屋の仕事とした出先やらなにやらで起こった出来事を詰め込んだ連作短編。 明らかに続き物を意識して作られていて、メインの2人の内面に関わる事が多めに出てきます。 事件性であるとか、話の緊迫感は前作の方が強く、ハードボイルドっぽい感じに仕上がっていますが、今作は強い事件性ではなく、もう少し日常的な側面からの展開になっているなというところでしょうか。 個人的には駅前以外にもちょこちょこと元ネタが分かるようなものを出してくれると楽しめるんだけどもなと、本筋とは全く関係ない感想を抱いたりするのは、これは続くんだろうなという話の結びだったからですね。 シリーズものというのは、あまりにも多く出ていると手を出すきっかけを失ってしまいますので、まだ2冊目のシリーズのうちに手を出しておくのもいいだろうなと思えるものですね。 まほろ駅前番外地 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年01月25日 21時02分42秒
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