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テーマ:お勧めの本(7221)
カテゴリ:在宅医療や緩和ケアをテーマにした本
・藤岡さんは4冊目?図書館本ばかりでごめんなさい。外れなく読後感の良い作品を書く作家さん。自分的には森沢明夫さん的な感じだけど、看護学校卒業の経歴があって医療や介護についてのリアルな状況や感覚が書ける作家さんだと思っています。 ・過疎地の地域医療、高齢者医療、在宅医療、在宅看取りなどリアルに書かれていると思う。そうそうDVやヤングケアラーについても・・・そんなにうまくはいかないだろうというストーリーだけどここはフィクションノンなのでこそということで問題なし! これは結構泣けまっせ―。
・信じていた夫の裏切りに気づきに離婚を求められる序盤の話はちょっと読むのも辛い感じだった。とりあえず、二度と帰らないつもりで出てきた田舎に帰ったら父親が骨折で入院してしまい、一緒に行った息子は田舎暮らしが気に入ってしまったみたい。その息子涼介がとてもいい味を出していてなくてはならない存在だ。 〇「あのさ、お父さんが外でなにをやってんのか知んないけど、おれはお母さんのことが大好きなんだ。・・・だから、お父さんがお母さんをいじめるのなら、そんな父親、おれはいらない」 ・よく言った!オヤジ、うっとうしんだよ!これでお母さんは自分勝手な夫に縋りつくのを止めて新しい生活に入る覚悟ができたんだわな。男親の自分さえそう思ってしまうぞ。 ・母奈緒は実家の田舎にある総合病院で看護師として働くことになり、実家の近くでひっそりと孤独に暮らす老婆早川・・・(思いっきり中略だけどラストで) 〇「もう十分よ・・・。あなたは・・・いつでも・・・ほんとにいい子だった。・・・こんな幸せなゴール、他には考えられない。これで全部なしよ。あなたが背負ってきた苦しみはもう終わり。私は最期に幸せになれた。あなたに幸せにしてもらって、ゴールを迎えるの。わかった?」 ・献身的に地域医療に関わる医師三上、実家の近くで孤独に生きる老婆の過去と現在が融和してすべてが許されたラストは感動的。
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Last updated
2023.08.07 19:54:00
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