3日目は塩尻から飯田線に向かいました。高速で一気に駒ヶ根まで南下し、伊那福岡と田切の間のポイントに行きました。ここには「田切のカーブ」という有名なお立ち台があるのですが、そこへ行く前に、その近くにある中田切川を渡る鉄橋で撮影することにしました。
前日までと一転して、天気は下降気味。撮影場所に着いたとき、バックの山には日が当たっているのですが、手前の鉄橋などは影になっているという、露出を決めるのにとても難しい状況になっていました。列車と鉄橋の光量で絞りを決めると、バックは露出オーバーとなって白く飛んでしまいます。黄色く色づいた山の感じを出したいのですが、列車を真っ黒につぶすわけにはいきませんので、手前の露出にあわせました。
雲の移動に伴って変化する光の量を微妙に修正しながら列車の接近を待ちました。前日より気温も随分と下がり、手がかじかんでくるほどの寒さです。スタンバイができてしばらくすると、列車が近づいてくる音が聞こえ始めました。
飯田線仕様の白い電車が鉄橋を渡っていきます。思ったよりゆっくりとした速度です。列車が視界から消え、機材を撤収しながら、早春のころ、雪をいただいた山をバックにした写真も撮影する必要があると思いました。