|
テーマ:江戸時代を読む!(129)
カテゴリ:江戸時代を知る
7日の続きで、これから「下巻」(1961年5月6日発行)。
安楽庵策伝和尚は著者と言うより編者。訳は小高敏郎。 笑話集。筆録したのが元和九年(1623)というから、江戸の初期。こういう本ができるということは、それ以前からかなりの笑話が流布していた、ということだ。 「下戸」「悋気」など項目ごとに笑話を分類収録している。 のちに落語のネタとなったものも多い。 印象に残ったのを一つあげる。 義経の東国下りの時、弁慶が宿の女房にこの子数を尋ねると「父の子六人、母の子六人、合わせて九人」と答える。 翌日になっても意味がかからず、考え込んだ弁慶は道を七里遅れた。 (なでぞうなるかはこの書き込みの最後で) この話、話自体も面白いが、なぜ義経の東国下りの時の話なのかが分からない。実話だったりして。 また、p30の目の上に大きなこぶを持っていた男が、それを鬼にとってもらったという人の話を聞き、自分も行くと、「前のを返す」と言われて結局こぶが二つになってしまったという話。 まさに「こぶとり爺さん」。 これは、「宇治拾遺物語」にある話の方が、今の「こぶとり爺さん」に近い。 民話としては「醒睡笑」のような内容で語られ、のちに、書物から今の「こぶとり爺さん」が生まれたのだろうか。 さて、先ほどの謎解き。 どういうことかというと、父の先妻の子三人、母の先夫の子三人、再婚道士で二人の間にできた子三人。父で分ければ六人、母で分ければ六人、しかし合計は九人というわけ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.02.25 14:37:59
コメント(0) | コメントを書く
[江戸時代を知る] カテゴリの最新記事
|
|