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古典落語 4 長屋ばなし(下) 角川文庫
1974.3.20初版 1974.5.30再版 「寿限無」「牛ほめ」「かぼちゃ屋」「まんじゅうこわい」「あくび指南」「加賀の千代」「にゅう」「野晒し」「石返し」「千早振る」「言訳座頭」「らくだ」 「野晒し」は最後の落ちまである。時代が変わって落ちの意味がわからなくなっているので、冒頭で落ちのヒントを与えてくれている。 「古典落語」とは言っても、明治以降に作られた話の方が多いのだろうし、江戸時代の話ばかりというわけではない。 興味深いのが「牛ほめ」の神田のおじさん。「りっぱな家を建てて、牛なんぞを飼って乳をしぼって商売をしてるんだ」(p23)のだという。 明治に入ってからの新しい商売・牛乳屋である。漱石の坊っちゃんも、数学の教師になるより牛乳屋になったほうが良かったかと思っていたし、伊藤左千夫は実際に牛を飼って牛乳屋だった。 「言訳座頭」には「いくらしみったれだって、肩ぐらいは凝《は》るだろうと思うんだ」(p189)という言葉が出てくる。「こる」のではない。 「肩がこる」という表現を生み出したのは夏目漱石だという。それまでは「肩がはる」と言っていたのだろう。 解説は落語と俳句。 噺家にとっては、四季の事柄を話すために、俳句をよむことは大切な勉強になるのだそうだ。 楽天ブログランキング←この記事に興味が持てたらクリックしてください お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.09.15 14:41:19
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