Barrage
宗教家や聖賢の宣伝はさておいても、キリストの四十日四十夜の荒野の生活、
ヨハネの蝗と野蜜とを食べたらしいヨルダン河辺の生活なんかに僕は憧れる。
連合体の内戦や非連合政策で困難な状況は時代によってさまざまだけど、
瞳にたたえられた僕の複雑な翳りは、それに向けられるとき、
時に少女の澄みきった好奇心のようだと言われる。
民族的起源、結婚歴、妊娠、障害、エイズ、支持政党、加入組合、
何もかもデータで、そのキャパシティーになっている僕等の時代を突き動かすもの。
政治や経済を知りながら、否というもの、それが僕をして、物質の束縛を脱したい、
物のリズムによって動いている自分の殻を破りたい。と思わせる。
参星よ、この麗しい落葉松林の僕が見えるか、主義・思想を信じない、ただ、
落葉踏む小さな跫音は式の次第・・。
歯牙にもかけない、この麗しい傷心の薔薇、揺籃の軋み、
暗いみじめな、大手拓次のような宗教の本質的な傷ましさを知りながら、
絶対の暗黒観を持って、宇宙が引き寄せられてゆくのだ。
夜の温和しい獣のため、究極の原理や真理を意味する「宗」に関する「教え」が、
僕を断たせる――・・。
原画サイズ/特大サイズ
詩とArt_Works:
塚元寛一さん &KAMOME_STUDIO
画像素材: イラa。写a