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2021.06.26
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カテゴリ:クルマ
もう、ドイツ車は無いなと思っているけど、
敢えて選ぶとすると、唯一考えられるのはVWだけである。
とにかく、地元ではトヨタの系列(NTP)でメンテナンスできるのが良い。

何より日本で大人気の、ベンツ、BMW,アウディの御三家は、
やたらとそこら中で見掛けるし、今ではSUVメーカーのポルシェまでその一角に加わり、
同じグループ企業のVWとアウディと共通のプラットフォームで出来た、
地元ナンバーの白と黒のマカンが2台連なって走る光景に出くわすようになり、
そのモノトーンでギラギラしたデカくて暑苦しいクルマと行きかう度にゲンナリする。

なんで、こうなってしまったかというと、
お互いに主要市場の中国とアメリカに軸足を置いて、
そこで受けるような似たようなクルマを作って、
同じクラスを多車種で競い合っているからだ。


昔のベンツは10年近い開発期間において、
マンパワーと時間とカネを使って「最上か無か」を信念にして、
野暮ったいとか権威主義とか言われても、唯我独尊で走りと乗り味を練り上げて、
隅々まで人間工学と機能と安全を優先した、世界の自動車メーカーが目標とするような、
今まで無かった革新的な技術を盛り込んだクルマを作り上げて、
それを10年近く小改良で作り続けるメーカーであった。

それが20世紀の後半になると、スマートからマイバッハまでのフルラインナップを標ぼうした後に、
21世紀になると、”最上か無か”という哲学をかなぐり捨てて、
カネも手間も掛けられない量産優先の下のクラスは、
いかにもな売れ線のデザインが出しゃばったクルマでしかなくなった。

とにかく海外の工場で、一昔前の日本車のように、
いかに安く数を作るかに主眼が置かれて、昔からのベンツ乗りが眉をひそめる様な、
若者受けしそうな見てくれだけのクルマでお茶を濁すようになっているので、
今のベンツを買うならEクラス以上にしないと後悔する。


昔のヤナセで扱っていたベンツは、
日本で徹底的に検査・修正された上級のフル装備なので確かに高かったけど、
本国に於いては、タクシーにも使われた素の奴であれば大して高価なクルマでもなかった。
それでも一番小さな190Eでさえ、ベンツの思想は見事に貫かれていたのだ。

往年のベンツと今のベンツでは、ボトムの190EとAクラスは全くの別物と言えるけど、
それでも、昔を知らない若い連中には大いに受けている様である。


今のAクラスの内装で目に付く、クロームでトリミングされたルーバーは、
どうせならベンツマークにしたらどうか。中国やアメリカでは大受けすると思うぞ。

往年のベンツのシートはココナッツの繊維や金属スプリングを仕込んだ、
人間工学の粋を集めたような凝った造りで、運転という仕事をする椅子として最上のものだった。
新しいAクラス用のは…。ハンドルが丸いのは大いに賛同できる。


エクステリアは先代に比べて随分とあか抜けた。
ベンツマークの付いた巨顔グリルが印象的で、
デザイナーの、”どう、カッコいいでしょ”、という声が聞こえてきそうである。


ベンツというと、まだ20世紀の後半でさえ内装は勿論のこと、
凝った動きをするワイパーによる払拭具合とか、
ヘッドライトのようなパーツ一つにも必ず何か意味のあるデザインで出来ていた。

例えば、リアランプにも特徴的で複雑な切込みが入っていたけど、
これなどは雪や氷が付着し難く表示が見えなくなるのを防ぐ為のデザインであった。
とにかく、インテリからエクステリアに至るまで、時には屁理屈と言えるほど一々意味があったのだ。

昔は、今見るとエレガントでさえあるポルシェに対しても田舎臭いとかいう評価もあったけど、
速度無制限で磨かれた、いつでもどこでもカタログデータに偽りなしの走行性能に加え、
他ならぬ人間の為に機能優先でデザインされたインテリアの使い勝手と安全性能は、
ダサいと言われようとドイツ車特有のもので、他のクルマでは得られないものだった。

今でも時々1990年に登場したトールワゴン扱いのAクラスを見掛ける。
良く生き残っていると感心するけど、最初に急ハンドルを切るエルクテストでコケた様に、
まだ不慣れなFFで未熟だったとはいえ、あのデザインの根底には、
いずれ、床下にバッテリーを積んで蓄電池や燃料電池によるEV化という理由があり、
クルマとしてはギリギリ昔のベンツの矜持が残っていた。


戦後のメルセデス・ベンツの頂点とも言える300SL/W198。
もう、市場で何が受けるかが優先されて、
コンピューターとカネ勘定で作られる今のクルマとは違う、
人と近しい位置にいながら、メーカー哲学のゴリ押しともいえる、
完全で最上の理想主義と好き放題のクルマは二度と作られる事は無い。


家にもちゃんと動く300SLがあるんだぞ。
石原プロ所有の石原裕次郎さんの愛車は今でも保存されている筈だ。
ホンモノは見る機会なんて一生無いだろうけど、これで十分である。
黄金期の日本製ブリキは造り込みも一級。


300SLのポリスカーが実在したかなんてどうでもいい。
手元で、このリアビューが見られるだけで十分じゃないか。
家の300SLの車体の長さは180mm。
ホンモノは4520mmで、幅1790mmX高さ1300mm。
これで重さは1296Kgなので、今のクルマがいかに重いか分かる。

1950年代にガルウイングと直噴インジェクション。
戦前から戦後に渡るメルセデス・ベンツ黄金期の核心とも言える、
天才エンジニアのルドルフ・ウーレンハルト氏が考えた理想のクルマの一つ。
ベンツの哲学だった、”最上か無か”の見本でもある。


やっぱり、今のドイツ車ならVWだな。
本当は、ゴルフも旧来のドイツ車のイメージで出来ているのは3代目までではないかと思うけど。


今年は、ついに8年ぶりに新型の8Gゴルフが登場した。
流行りのイノビジョンなる新しいインターフェースはともかく、
ベーシックな3気筒1L+マイルドHVのeTSIアクティブの出来も良い様で、
昔からゴルフは、ヨーロッパで普通の人達が生活の道具として選ぶ、
現地で一番売れるボトムグレードの素の奴か、スポーティーなGTIのどちらかが良い。

ゴルフは、今でも親戚と行きつけの床屋さんが旧型のGTIを大事にしているし、
今時、フィルムを現像してくれる写真屋さんもコンパクトな旧型のゴルフ・ワゴンを愛用中。
旧型には旧型の存在理由があって各世代で楽しめるのがゴルフの良さだ。

以前には2人の友人が、各々初代と3代目のディーゼルを所有していたけど良いクルマだった。
どちらも乗用車としては、同時期のいすゞのディーゼル車とは段違いに走るディーゼルだった。
新しいクリーンディーゼルも、例の排ガスデータの改ざんでコケたけど良いと思う。
少なくとも、ジャガーのディーゼルよりは信頼性はあるのではないか。

ただ、ずっと生活の道具を作り出してきたVWも、
日本では、どういう訳かプレミアムカー扱いなのが良く分からない。
だって、車名が”フォルクスヴァ―ゲン=国民車”だぞ。


4WDのゴルフ・オールトラックも良いと思うけど、
ワゴンということもあり現車を見ると随分と長いし重い。

今のVWで買うのなら日本でも扱いやすいポロが良い。
これも旧型を親戚が乗っているけど、大きさも含めてバランスの良いクルマだ。
ゴルフに次いで新型のポロに期待したい。


ゴルフは7Gの旧型でインパネはデジタル化されたけど、
デザイナーが出しゃばったフランス車よりも違和感はない。

VWは、まだ往年のドイツ車のように人間本位な所が残っていて良い。
同系列のアウディに比べるとコンサバというイメージがあるけど、そこが良い

VWは、アウディの株式を99%以上を握っているのに、実の所は余り仲が宜しくないらしい。
モジュラー式のプラットフォームやエンジンなど中身が殆ど同じようなモノなのに、
アウディは上級車でエンジンを縦置きにしたり、AWDも独自のやり方を貫いたりしている。

個人的には、中身が殆どVWのくせに、
戦前から中~高級車を作っていた事でVWを下に見ているアウディ。
昔は地味で権威主義とは無縁という、ベンツ/BMWのアンチが選ぶドイツ車だった。
基本的には、ドイツ車ファンだけど合理的で実質主義者向けのアッパーミドルだったのが、
今ではこれ見よがしの権威主義がギラギラしたモノトーンで暑苦しいクルマになった。

取り分け、ボトムラインとなると、ヨーロッパの階級社会では、
お買い物や子供の送迎などのアシグルマとして必要なのだろうけど、
中身の割にブランドに対するスペシャルフィーが割高な所がどうも好きになれない。

とにかく日本で見る下のクラスのアウディは、
ドイツ車のファンではあるけど、ベンツやBMWなどには乗りたくないという、
実質主義者が選ぶVWと違い、クルマのキーホルダーや財布も恐らくヴィトンだろうな、
というようなブランド好きが透けてしまい、却って貧乏臭く見えてしまう所が辛い。





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最終更新日  2021.06.26 19:30:06
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