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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2017.01.19
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モンゴルに初めて行ったときに、「こんな広大な国なのに鉄道路線が1本しかないのか!」と少し驚いた覚えがあります。

日本はもちろんのこと、ヨーロッパでも中国でも鉄道網があるのが普通なのではないかと思っていたということです。

その後発展を続けるモンゴルですが、将来的にはモンゴルに鉄道網ができるのかと考えますと、それは相当難しいのではないかと思うのです。

なぜか?

昨年はJR九州の上場がありましたが、対照的にJR北海道の苦境ぶりが報道された年でもありました。「全路線の半数が廃線の危機にある」との報道もありました。

こうした報道は数年前から頻繁に起こる事故や災害復興の困難さとして、JR北海道の経営難を伝えていました。

ですがJR北海道の苦難は最近のものではなく、その発足時からずっと続いていることなのです。

JR北海道は国鉄民営化の時に発足しました。九州、四国と合わせて離島3社とも呼ばれていたものです。ですが、発足当時から北海道は3島の中でも別格に経営難が見込まれていました。

一つは、黒字路線がないということです。最初から前線が赤字でした。その赤字のレベルは、JR九州のそれをはるかに上回るレベルでした。

小樽と札幌を結ぶ路線が最も有望な路線とされていましたが、それでも「黒字化の見込みはほぼできない」という深刻さでした。

最近のニュースで「札幌圏の黒字化を目指す」という記事がありました。それは、様々な施策を投入して札幌大都市圏だけでも黒字化を目指すべき、というわけのわからない評論家が書いたものでした。

それを読んで、「よくまあ、こんな記事を民営化後30年も経ったJR北海道に提案できるな。」と思われるほどお粗末なものでした。

要するに、札幌圏の黒字化はJR発足以来ずっと最大の目標の一つとしてやってきたことなのです。でも、できないのです。

コスト構造、クルマ社会の浸透など多くの問題があるのです。200万人にも迫ろうかという札幌市を軸にしてもそれだけ難しいのです。

もう一つが、維持管理費です。これは北海道で災害があるたびに報道され、場合によっては政府が援助したりすることもありましたが、基本的には全部自前の要員、機械、コストで修繕します。

「当たり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、競合する高速バスの場合は、高速道路に雪が降ろうと災害が起きようと橋が壊れようと、それを除雪したり修繕したりするのは道路会社であって、バス会社は全く負担しません。通常の高速料金のみです。

これらの大きなハンディがあり、健全な経営は非常に難しいということはわかっていたので、持参金的な運用基金を持たせて分社したのです。

その持参金はJR北海道が一番大きな金額であったということからも、その時点で最も困難な将来が待っていることは、役人も政治家もわかっていたということです。

ですが、長引く低金利で持参金の運用益もほとんど期待できずに現在の苦境を迎えているという経緯があります。

ではそんな経営が厳しいと言われる北海道になぜあのような鉄道網ができたのか?それは二つの要因があると思います。

一つは、石炭や木材などの資材運搬のためです。開設当時は、運搬料との見合いで収支が問題なかった路線も、炭鉱などの閉山などでそのすべてが大赤字路線になってしまったということです。

もう一つは、明治以来の北海道開拓のためです。開拓のための公共事業ですので、収支よりは路線を作ることに意味があったのでしょう。つまり収支計算は二の次ということです。

これらの結果、その全路線が赤字に陥ってしまったのです。

一部に、最近の道内での高速道路網の充実などが理由だとする声もありますが、そんなことには関係なく30年前の民営化の時からすでに全路線赤字だったのです。

これらの例をもとにモンゴルを考えてみます。

(続く)





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Last updated  2017.01.24 15:18:22
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