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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2019.10.07
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本ブログとは別の「徒然散文記」(著者同一)というのがYahooブログにありますが、そのYahooブログが間もなく閉鎖さるとのことです。

ですので、モンゴルに関連する記事だけでも、こちらに引っ越そうと思っています。やや長期間の作業になってしまいますが、よろしくお付き合いください。

できるだけ、従来通りの書下ろしも掲載してまいります。

以下、2007/8/28付け「朝青龍とモンゴル(1)」を掲載します。これは私がモンゴルで生活する前の年の記事です。


朝青龍の話題が連日出ています。相撲に関心のない人も、腰の故障で夏巡業を休んでたはずなのに、中田とモンゴルでサッカーしてたために問題がこじれていると言うのは良くご存知だと思います。

私はモンゴルが好きで、モンゴル人の友人を訪ねにこれまで3回ほどモンゴルに行ってます。そういう観点から、少しモンゴルという国や人々をご紹介しましょう。

モンゴルは今とてもダイナミックに政治や経済が動いています。日本の明治維新と戦後が同時に来たような状態から15年程度たったばかりという国です。

冷戦崩壊後、社会主義から民主主義へこれほどスムースに移行した国はないといわれるほど、ほとんど大きな反対もなく新しい国家ができました。もちろん、無血維新です。

要するに、イデオロギーがどうこうよりは、ソ連から早く離れたいという国民の強い思いがあったからのようです。そして、社会主義時代の人々は経済の表舞台から去り、ベンチャー精神旺盛な企業家たちがいろんな事業を起こして、活気が出てきている状態が今のモンゴルです。

モンゴルで最大手財閥と言われる企業グループでも、創設後わずか10数年でしかないわけですから、いかに他の企業群が若いかはわかると思います。

モンゴルの一番の特徴と言えば、人口密度が低いということでしょう。日本の4倍強の面積に対し、人口は広島県よりも少ない260万人程度で、世界で最も人口密度が低い国と言われてます。

しかも人口の3分の1が首都のウランバートルですから、実際のウランバートル以外では、信じられないくらいに人が少ないです。しかも国土の7割は山間部の日本と違って、国土のほとんどがどこまでも続く平原なのです。

実際、私の経験でも「70キロほど4輪駆動車で草原を走って、すれ違う車がたった1台。遠くに見えたゲルが2つだけ」なんてことがありました。日本と違うのは、山間部ではなくほとんどが平原ということです。

で、朝青龍です。彼は出身はウランバートルとあります。彼はどんな風に育ったのでしょうか?ウランバートルで生まれた都会っ子も、夏休みなどになると草原にいる親戚などへ送られるのが一般的です。

そこで、馬に乗ったり、羊を追ったり、もちろん生活のベースはゲルです。(中国ではパオと呼ばれていますが、移動式住居のことです)モンゴルでは、男の子は3歳くらいから馬に乗るといわれてます。

遊牧民らは、子供の頃から1日のうち、寝てる時間を除くと馬上の時間が一番長いとも言われていますから、それは馬の扱いには慣れてます。私の友人も都会っ子ですが、草原に行くと目を輝かせ馬に乗ります。

これが、迫力あってとても上手です。それまでなんとなくのんびり系のおぼっちゃんに見えた友人も、その時ばかりはチンギスハーンのDNAがあるんだなと感じました。

朝青龍もそうやって、都会と草原を往復しながら育ってDNAを自分の中に埋め込んでいったのでしょう。

img_1.jpg

  • 馬に乗る少年です。背景はまさに大平原。

    こういう育ち方をしているので、現在でも都会の活躍しているビジネスマンも時間を見つけては田舎(草原)に出かけています。あるモンゴル企業のトップは、普段は都会の豪華なマンションに住んでいますが、週末になるとゲルに泊まりたくなるんだそうです。

    彼が言うには「基本的には、ビルや箱の中での生活はモンゴル人には合わない。本当は今だって、草原で走り回って暮らしたいんだ。」とベンツに乗りながら真顔で言うわけです。

    もっと拘る人は、ウランバートルでビジネスマンをしているのに、街のすぐ近くでゲルを張って暮らしている人もいます。東京で言えば・・・小岩か蒲田の当たりに突然ゲルに住んでる人がいるって感じでしょうか?(東京だとそんなことしたら、貧困層に見られるかも)

    つまり、資本主義、民主主義を導入することになんのためらいもなかった人たちでかつその新しい社会で成功した人たちですら、広々とした草原を走り回るのが自分の本当の姿なんだと信じてるDNAがあるということなんです。

    img_2.jpg

  • 草原の少女です。目が印象的でした。

    ここまで言えば推測はつくと思いますが、性格的には細かいことは気にしません。まさに「大陸的」です。人間関係をとても大事にします。人がそもそも少ないことも関係あるかもしれませんけど。ですから、私の感じる限りでは中国人に比べても、より日本人とは「義理・人情」は通じ合える人たちです。

    朝青龍は今回に限らず、場所が終わるとすぐに帰国すると言われてました。ですが、これは朝青龍だけでなく、多くのモンゴル人力士に共通です。場所が終わった翌週に成田からウランバートル行きに乗れば、必ず何人かのちょんまげ力士に出会います。

    img_0.jpg

  • ウランバートル空港での旭鷲山です。

    ウランバートルに住むビジネスマンですら、できるだけ草原に出たい、馬で走り回りたい、ゲルでのんびりしたい、とわずかな時間を見つけては街を飛び出すわけです。いわんや、この東京です。

    一刻も早く、モンゴルに帰りたいと思うのは、もう民族の血だからしょうがないと思います。今週中には帰国するらしいですね。

    (続く)





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    Last updated  2019.10.09 23:19:48
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