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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2020.07.03
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「昔の面白いブログシリーズ」の第34回目です。昨日の続きの2008年10月28日付けの「なんとか、めげずに・・・」を載せます。

突然の「出国禁止」で、何もやる気が起きず自宅に帰りました。が、それでもなんとか行動しないといけないので、仲間に助けられながら動き出しました。

以下、掲載します。



これまで体験したことがない、しかもかなり理不尽な対応にショックが残っています。

今日はもう空港から戻ってきて、何もする気が起きませんでした。このまま寝てしまおうと思ったのですが、そうもいかずに関係する方々にメールを書きました。すると何人かから「聞いたことがない」とか「恐ろしい話」などのコメントいただきました。

もう全部諦めようと思ったのですが、なぜかそういうコメント読んでいて、もしかしてまだチャンスがあるのではないかとも思い始めました。

友人のBさんは心配してくれて「とにかく、3時に会いましょう。そこで、法務局(?)かどこかへ行ってみましょう。」と言ってくれました。

また、大学でいつも授業の通訳してくれるSさんは、私からのメールを見てびっくりして電話をかけてきてくれました。「とにかく、何かあったら手伝うから言ってくれ。」と。国としてはひどい国ですが、こうして励ましてくれる人がいるんだから、頑張ってみるかという気になり、行動を始めました。

実際にはBさんのビジネスパートナーのEさんが助けてくれました。まず、Eさんが役所にいる知り合い(?)らしいところに電話してくれて、事実を確認。本来は、ゼロからビザを取得するのと同じ手続きが必要だと言われました。

単に自分の国に帰るだけで、なんでそこまで必要なのか理解できませんが、とにかくそうなのだそうです。ですが、私の勤め先がモンゴル国立大学なので、大学からの申請書(要は、この大学で働いてます。数日間日本に戻らなくてはならないので、許可し、ビザを発行してください、という内容。)があれば、多分大丈夫だろうということでした。民間企業で行ってたら、大変なことになっているかもしれません。今の私も十分「大変」ですけど。

多分ポイントは、出国ビザは手続きさえ踏めば順当にもらえるでしょうが、再入国ビザとなるとどうなるかわかりません。今日の空港の入国管理の人の言い方では「そのビザは一回だけだから、もう使えない」ということを言っていたので、本当に再入国ビザが出るかはわかりません。

ですが、やるだけやってみようと思いました。日本滞在が2-3日としても、いろいろ溜めている用事もあり、帰国できるかできないかは私にとっては大きな違いがあります。しかも、今回の航空チケットは「1ヶ月間のみ有効」ですので、このままでは全て消滅してしまいます。

まずは、Eさんとともにモンゴル航空に行きました。空港で「変更する場合は、市内のここへ行け」と言われて、その通りに行きました。ですが、空港で言われたにも関わらず「これは私たちではない。あなたが買った代理店で変更すべき。」と言われました。

文句はありましたが、時間もないのでその代理店へ。変更料金は52ドル!まあ、全部捨てるよりはいいから、仕方ないですけど。変更するのにモンゴル航空に電話して、しかも担当者がいないからわからない、などと言います。

担当者?そんなの一人じゃないだろうし、変更だけなら画面でできそうですが、できないようです。「多分、あと30分かかるからできたら電話する。」と言われたので、その足で大学に向かいました。

事前に学部長には連絡しておいたので、話はスムースでした。ですが、出てきた文面はモンゴル語。「これでいいですか?」と言われても、私には「はい」としか言いようがありません。ですが、Eさんは注意深く読んでくれて、いくつかの修正を依頼しました。最初の文章では、許可はくれてもビザはくれない可能性があるのです。

さすが、最近契約関係が多いだけあって、頼りになります。更にそういう「社会主義的役人用語の裏」まで理解していないと、チェックにはならないのでしょう。まったく、こんな一連の作業は、外国人にはとてもできないです。

そもそも役人は英語通じないし、航空会社だって英語は怪しいですから。なんとか、学部長に書類を作ってもらって出ました。そういえば、1時間以上たっているのに旅行代理店からは電話は来ません。

Eさんは仕事があるので、そっちに戻り、私一人で代理店に行きました。例の担当者は、私の顔を見ると驚いて受話器を取りました。要は慌てて、モンゴル航空に電話してるのです。つまり「やってなかった」ってことです。

そしてシャアシャアと言うのが「モンゴル航空の変更手続きは午後5時で終わったので、今日は無理です。」と。私が「私たちが来たのは、午後4時前だったじゃないか。今電話すれば、そりゃあ、やってないだろうけど、それまで何してたの?」というと、これまた「急に英語がわかりません病」になります。

彼女が英語話せるのは、最初にチケット買った時から知ってましたが、なにやらモンゴル語でモニョモニョ言い出す始末。結局、上司らしき人がやってきて「すいません、まだチケット発行ができていません。明日は大丈夫ですので、明日来てください。」と。

私は、何がまだなのかを教えてほしいと言いました。つまり、「予約変更は完了したが発券だけがまだなのか、そもそも予約変更完了の確認がまだなのか」と。上司は「予約変更は確認されてます。大丈夫です。発券だけの問題です。」というので、「だったらわかりました、明日来ます。」と出てきました。

今日やれることは全部やりました。ただ、本当にこれで明日再入国ビザも含めて出るのかどうかは、全くわかりません。学部長や友人のBさん、大学のSさんら、すべての人が「こんなの初めて。聞いたことがない。」というケースですので、予断は許しません。というか、私は当然確率は半分以下だと思っています。

今回の騒動が終わったら、コネでも何でも使って「この1年は自由に出入国できるビザ」を獲得していきたいと思います。日本のモンゴル大使館の説明では、全くその通りだったのですが、言うことと出てきたビザがが全部違うのも、これまたモンゴルでしょう。

「出国ビザ」なるものをちょっと調べてみましたが、当たり前ですがほとんどないようです。ですが、ロシアにはありました。多分、社会主義の名残なのでしょう。外国人といえども、すべての人間の自由は国が握るようになっているのだと思いました。他には、エチオピアにある程度です。変な制度です。

明日、うまく行きますように。





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Last updated  2020.07.06 14:22:45
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