記事は更に続き、モンゴルの具体例まで取材しています。
「Sinopharmの2回目の投与を受けてから1か月後、Otgonjargal Baatarは病気になり、COVID-19の検査で陽性になりました。31歳の鉱山労働者は、モンゴルの首都ウランバートルの病院で9日間過ごしました。Otgonjargalは、ワクチン接種の有用性に疑問を投げかけていると語った。」「人々は、私たちがワクチン接種を受ければ、夏にはCOVIDがなくなると確信していました」と彼は言いました。「今ではそれは真実ではないことが判明しました。」
と述べています。
モンゴルについては
「モンゴルは受益者であり、何百万ものシノファームワクチン接種を獲得するチャンスに飛びつきました。小国はすぐに接種プログラムを展開し、制限を緩和しました。現在、人口の52%に予防接種を行っています。しかし、日曜日には、2,400件の新たな感染が記録されました。これは前月の4倍に相当します。」
と書いてます。
しかしながら、モンゴル政府はそれを認めようとはしません。
「モンゴル保健省の緊急事態科学諮問グループの主任研究員であるBatbayar Ochirbatは、モンゴルは中国製のワクチンを採用するという正しい決定を下した、と述べた。保健省によると、モンゴルのデータは、シノファームワクチンが実際にはアストラゼネカとロシアのワクチンであるスプートニクによって開発されたワクチンよりも効果的であることを示しました。」
とかなり中国ワクチンを弁護しています。
「モンゴルが急増した理由は、モンゴルの規制緩和再開が早すぎたためであり、多くの人々は、たった1回の投与で保護されたと信じていた。「モンゴル人はあまりにも早く祝ったと言えるでしょう」と彼は言った。「私のアドバイスは、完全な予防接種の後にお祝いを始めるべきだということです。それで、これは学んだ教訓です。自信が強すぎた。
とこれまた悪いのは中国ワクチンではなく、モンゴル人自身だと言ってます。こういう発言をせざるを得ない理由は二つあるでしょう。一つは、モンゴル政府が間違ったワクチンを選択してしまったという責任問題。もう一つは、(恐らく無料か無料に近い安値で提供してくれた)中国共産とを怒らせてはまずい、と政府が考えているからでしょう。今のモンゴル政府は昔と違って、皆中国共産党が怖いのです。
ニューヨークタイムスは中国ワクチン製造者にコメントを求めました。
「Sinopharmの代表者は、コメントを求められたときに電話を切りました。Sinovacはコメントの要求に応答しませんでした。」
中国としては当然の対応でしょう。ウイルスをまき散らした時の状況も秘密だし、ワクチンの臨床がインチキだったことももちろん秘密でしょうから。
とはいえ、モンゴル政府を非難するつもりはありません。確かにアメリカのファイザーなどは簡単にはモンゴルに行き渡らなかったことは事実ですから、モンゴル政府としても辛い選択であったのではないかと推測します。
しかしながら、モンゴルに関してニューヨークタイムスがこれだけ取り上げるというものあまり多くはないことでしょう。やはり「高接種率X高感染者率」によるのだと思います。ナーダム、大丈夫なんでしょうか?あと2週間くらいです。今年も中止かな?
(完)