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カテゴリ:世界とモンゴル
やっぱり、プーチンがモンゴルに来てしまった。
意外というか、思った以上に日本国内で報道されている。日経新聞など普段は大してモンゴル関連を扱わないのに今回はしっかり書いている。だが記事の分類はウクライナ関連である上にプーチンの訪問目的すら書かれてない。 つまり関心事はただ1つ、国際刑事裁判所(ICC)から出ている逮捕状に従ってICC加盟国であるモンゴルがプーチンを拘束するかどうかだ。当然のことだが拘束なんてできるはずもなく、プーチンを大歓迎する様子がテレビやネ界中に広まった。 単に放送されただけでなく、スフバートル広場でモンゴルはロシアが大好きであることを見せつける式典を含め、2日間にわたってNHKのニュースにモンゴルが出るなどとは記憶にない。 大きく広まっただけではなく、ICC違反国第一号として認知されたことが問題なのだ。既にウクライナは怒っておりEUも懸念を表示している。多くの国にとっては、スフバートル広場での様子はベラルーシのそれと変わらず、ロシア側に立ったことの表明式に見えたであろう。 今回の訪問の目的はハルハ河戦争85周年とか中露ガスパイプラインなどと言われているが、プーチンの代理でも間に合う話で代償はあまりにも重い。民主化後、歯を食いしばってコツコツと積み上げてきた民主主義国としての実績が崩れた瞬間にも見えた。 フレルスフが「常に中立政策を維持」だって?だったらICCに加盟しなければいい。「いやいや、あの時はそう思ったんだ。だけど今はそう思わない、自分の気持ちに正直なだけなんだ。」と平気で噓をついたモンゴル人を思い出した。 フレルスフは大変なことをしてしまったという自覚もなければ、大きな代償を伴う決断をするという認識もなかったのだろう。モンゴルの民主化後史上最悪の大統領と言える。 ある意味この30年間でモンゴルが世界的に一番注目された時だということは、大変な皮肉である。今後のモンゴルが心配でならない。アメリカが余計なことを言わないのを祈るばかりだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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