テーマ:本のある暮らし(3315)
カテゴリ:読書
*****不遜にも私はこの頃、あ、モリマリ化してきたな、と自分でそう思っている。
文才俄かに冴えわたって、凄い小説や随筆がどんどん書けてしまう・・・などということではなく、 ただただ部屋が散らかって、捨てたくない紙屑(週刊誌や新聞の切り抜きや、ビスケットの紙袋や 書きかけの手紙など)の山の中に埋もれて寝ている状態をそう思うのだ。 ベッドの上に堆積した、服や雑誌や鞄や、なぜかスリッパなどもあるのをかきわけ叩き落として眠る スペースをほんの少し作っている、そんな瞬間に、森茉莉さんを思う。(以下略) 三宅菊子「クロワッサン.11/10」********* 私の部屋も、モリマリ化してきたので片付けようと思ったのに、手が止まって読みふけってしまったではないか。 森茉莉の代表作「贅沢貧乏」では、おんぼろアパートを「アパルトマン」とフランス語風に呼ぶ。 「伊太利(イタリア)の美術館(ミュゼ)にあるような銅版画のような色合いの鉱(かね)の燭台(スタンド)」、 「ヴェニスの運河を織り出したゴブラン織りの壁掛け」などとホラを吹くけれど、 それらは、実際はどこにでもある安物ばっかり。 森鴎外の娘に生まれ、大金持ちと結婚するも、離婚。 貧しいひとり暮らしを描いた「贅沢貧乏」。 けれども、永遠の夢見る少女、森茉莉にとって、安物のポスターも「泰西名画」となる。 あ、そういえば、私も、モリマリ化している・・・。 永遠に持てそうも無い庭(少なくとの100坪は欲しい)に植える木を本気で探しているし、育てている。( ̄▽ ̄) ◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。 ★11月15日*遊び唄:とおりゃんせ* UP お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[読書] カテゴリの最新記事
|
|