テーマ:映画館で観た映画(8350)
カテゴリ:映画
真夜中のパリに魔法がかかる。 映画脚本家のギルは、婚約者イネズの父親の出張に便乗して憧れのパリにやってきた。 脚本家として成功していたギルだが虚しさを感じ、現在は本格的な作家を目指して作品を執筆中だ。 そんなギルの前にイネズの男友達ポールが出現。 心中穏やかでないギルだが、真夜中のパリの町を歩いているうち、1920年代にタイムトリップしてしまう。 そこはヘミングウェイ、ピカソ、ダリなど、ギルの憧れの芸術家たちが活躍する時代だった。 ■またもや■「ミッドナイト・イン・パリ」を見てきた。 梅田に用事があって、その時間待ちに一番いい時間に「ミッドナイト・イン・パリ」があったのだ。 前回、映画を見てから、私は、久世光彦のことを考えていた。 久世は、「昭和恋々」の中で、第二次世界大戦がはじまるまでの時代、昭和の初期を美しく描いている。 私は、彼の小説の中で、 「蕭々館日録(しょうしょうかんにちろく)」というのを読んだことがある。 夜ごと「蕭々館」でくりひろげられる、文学談義、名文暗誦合戦、そして嘘か真か判然としない話の数々…。 芥川龍之介、菊池寛、小島政二郎。 青春をともにした三人の作家を描きながら「大正」という時代への想いを綴る傑作長篇だ。 この家の娘は5歳で、麗子という名前。 岸田劉生の「麗子像」と同じ名前だということで、同じ格好をしている。 芥川龍之介の息子、比呂志も、麗子と言葉を交わす。 向田邦子の描く昭和の初めを久世光彦製作のテレビに映像化していた。 私はこのシリーズが大好きでよく見ていたが、久世光彦が2006年に亡くなり、もう見ることができなくなった。 久世は、タイムスリップ出来ない代わりに、映像や小説で過去をえがいた。 「ミッドナイト・イン・パリ」のギルが1920年代が好きでたまらなかったように、 久世さんもまた、昭和の初めという時代が好きでたまらなかったのだ。 そして、私もまた、過去をいとしく思うひとりだ。 ■久世光彦(くぜてるひこ)作品のページ■ ■昭和恋々■ ・・・・・・・・・・・・・ ◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。 ★2012年6月12日*時計の無い暮し/はかどるの語源/♪よしわらタケノコ~* ・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.06.16 16:22:39
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