テーマ:懐かしい昔の話(540)
カテゴリ:父の麦わら帽子
私が、岡山に住んでいて、まだ本当に小さいころ、
母の下着は、腰巻だった。 母意外にも、ほとんどの人が腰巻をしていたのだと思う。 いわゆる、パンツも持っていたのかも知れないけれど、ほとんどの人は着物だったので腰巻が印象に残っている。 ある日、母は、白い布を買ってきた。 端切れを安く買ったのだろう。 それで、自分の下着を作っていた。 型紙もなく大雑把に形を決め2枚に布を切り、それを縫い合わせた。 私は、それを見ていた。 母は、裁縫は得意ではなく、いつも 「三針(みはり)一寸じゃ」と笑いながら縫っていた。 「三針(みはり)一寸」とは一寸、約3センチくらいの間隔に3針で縫うということだ。 そんな、苦手なことにも、母は立ち向かった。 私たちには市販の下着を着せてくれたが、時々ゴム紐が切れたりゆるくなった。 そんな時には、ゴム通しでゴムを入れてくれた。 ゴムは、私が「ゴム飛び」の時に使っていた。 うちは貧しかったから、母は「パンツ」を自分で作っていたのかと思っていたが、 朝ドラの「とと姉ちゃん」でも 「下着の作り方」を特集した本を出していた。 あの頃は、みんな、なにもなかったけれど なんでも、自分で出来る能力を持っていた。 「とと姉ちゃん」の中の暮らしは、私の幼いころの暮らしに通じて懐かしい。 ・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.08.26 16:16:03
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