カテゴリ:映画
曲がり角の先にもきっと素敵なことが待っている。 アン(エラ・バレンタイン)は教師を目指して、ギルバート(ドゥルー・ヘイタオグルー)ら数人とクイーン学院を受験し合格。 しかし、親友のダイアナ(ジュリア・ラロンド)は親に進学を許されず地元に残ることに。 初めての下宿生活でホームシックになりながらも、悲願の大学奨学金を獲得して卒業するアン。 だが、家には老いて弱ったマシュウ(マーティン・シーン)とマリラ(サラ・ボッツフォード)の姿があった。 やがてアンは悲しい試練を経て、人生の大きな決断をするが……。 彼女は、生まれつきの明るさと利発さをすこやかに開花させ、最後には、愛情深く、賢く、そして独特の魅力を持った美しい娘へと成長していくのである。 そのすこやかな成長の軌跡が、何よりもすがすがしく、心洗われる印象を与えてくれる。 アンの変わりようと同時に、マシューとマリラもまた、変わっていく。 アンが来るまでは、世間を避けるように兄妹だけで陰気に暮らしてきた気むずかしい変わり者だった二人が、アンという生き生きとした少女を一人前に育てあげることによって、人を愛する喜び、愛される幸福を深く心に刻んでいく。 つまり彼らもまた成長し、暖かみのある人物へと変貌しながら、世界に心を開いていくのだ。■赤毛のアンの魅力■ 私が予想するアンは、「明けの明星」のように大きく燃えるように美しい目を持ち、 誰もが美しいと認める鼻を持ち、 「チチアン色の豊かな髪」を持っている。 首がすっと長く、背が高いその姿は、水仙を思わせる。 豪華なバラではなく、清楚で品のある水仙だ。 何回も「赤毛のアン」を読んだ私のアン像と映画のアンが違うので悲しかった。 (ノД‘) ■モンゴメリーがアンの容貌のモデルとしたイヴリン・ネスビット。■ 当時アメリカで人気だったコーラスガールで絵のモデル。 映画の最後の方で、マシューが死にアンは、大学への奨学金を手にした後、育ててくれたマリラが独りになり、健康を害して農場を手放すことを知る。 すると、進学を断念して、村に残る。 しかし、学問への夢は捨てない。 教師として働きながら学問も続け、将来の抱負を忘れずに生きようと決意する。 そんなアンの前に、志を同じくするギルバートがたち現れ、二人の新しい未来が薔薇色に開けていくことを予感させながら物語は終わるのである。 それは、いつも小さな喜びを大切にすること。 日々の暮らしの中のちょっとした愉しいこと、嬉しいことを喜び、未来の幸福につなげていくことだ。 彼女は、もともとは、不幸な子どもだった。 親兄弟はなく、友人もいなかった。 身なりは貧しく、教育は受けさせてもらえず、誰にも大切にされず、愛情に飢えた孤独な日々を送っていた。 決して恵まれた境遇ではない。 しかし、いつも明るく物ごとを考え、未来に夢を描き、それにむかって生きようとする。 そして、人に優しく接しようと、善良な気持ちを心がけている。 そうした態度に、私は改めて、人の幸せの真実を見る思いがする。 ★カナダは、アメリカの共に移民の国。 アンの近くに住む人たちは、どこの国から来たのだろう?と思っていたら、スコットランドだった。 マシューの葬式のさい、タータンをはいた人がバグパイプを吹いていた。 ★★作者のモンゴメリーは、36歳の時に結婚するが、相手がユーアン・マクドナルドという名前。 マクドナルド(ドナルドの息子)という意味で■スコットランド発祥の名前だ。■ 映画の最後の方で、アンが郵便を取りに行くと郵便局の女性がいた。 「私もなにか(本を)書いてみようかしら・・・」という。 彼女こそ、作者のモンゴメリーだ。 作者、モンゴメリーは、 1902年に島に戻ると、祖父の亡き後、祖母が開いていた小さな郵便局を手伝いながら、 1904年から『赤毛のアン』を書き始め、 1905年に完成、五つの出版社に送った。 にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.11.08 23:35:09
コメント(0) | コメントを書く
[映画] カテゴリの最新記事
|
|