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酔生夢死

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2005年05月28日
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カテゴリ:書籍
第一回「このミステリーがすごい!」大賞・大賞金賞受賞作。

吉岡秀隆・石田ゆり子で映画化決定!


[登場人物]
如月 敬輔  … 指を喪いピアニストの道を閉ざされた青年
楠本 千織  … サヴァン症候群により一度聴いた楽曲を完璧に再現できる少女
岩村 真理子 … センターの栄養士。センターの精神的支柱
長谷川 未来 … センターの看護婦。真理子の親友
萩原君    … センターの調理師。未来といい仲
藤本さん   … センターの代表


[物語]
事故で指を喪いピアニストの道を閉ざされた敬輔

生まれつき脳に障害がある千織

なりゆきで一緒に暮らすうちに敬輔は千織のピアノの才能に気がつく

敬輔は千織の、そして自らのリハビリのために全国の老人ホームなどを慰問する生活を始める。

そんな生活を続けるうちに、国立脳化学研究所病院付属医療法人長期加療者療養センター(センター)に行き着く。

これは、センターでの奇跡の四日間の物語。


[感想]
まずは、新人離れした描写力がすごい。読んでいるとぐいぐい物語に引き込まれ、2日間で読み終わってしまった。

読み始めると中毒となり、いったん中断することが難しいような魅力が備わっている。

メインのプロットは東野圭吾の「あれ」に似ているので、「それ」と比べてどうなんだろうとか思いつつ読んでいたのだが、
色々な要素が盛り込まれていてまずは合格点。

映画化されるにあたり、敬輔=吉岡秀隆というのは、はまり過ぎ!

「北の国から」は、余り見ていないけど、か弱いイメージが強く、正直天才子役のまま消えていくのかと思っていたが、
「Dr.コトー」で新境地を開き、繊細でそれでも芯はしっかりという稀有なキャラクターを持った俳優(男優)さんに成長した。

この作品も、自分の存在意義であるピアノを奪われ、それでも生きていかねばならないという男の苦悩を十分表現してくれるでしょう。

原作を読んで、なおかつ映画も観てみたいと強く希求するのは珍しいパターン。

浅倉卓弥+吉岡秀隆というのは黄金律かもしれない。

次回作に期待。


[物語の欠片たち]  

~真理子が自責の念に駆られている事に対して敬輔曰く~


僕が今までどれだけ千織を呪ったと思う? あの娘のピアノを褒めながら、その存在そのものに向けて、頭の片隅でどれだけの
呪詛を吐いたか。

僕はあいつを恨んでいる。

その自分を自覚している。

上達を喜ぶ傍らで、才能に嫉妬さえしている。しかも今は比べることさえ叶わないんだ。

だから、その嫉妬は救いがたく歪んだものだ。

打ち消しても打ち消してもそこにある。

~中略~

思うこと、感じることは止められないんだよ。

醜い感情、自分でも許しがたいと感じる種類の感情だって、心には時として生じてしまう。

それは当然のことなんだ。


character  ★★★★★
story    ★★★★★
technique  ★★★★★★
inpact   ★★★★☆

total    ★★★★★





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最終更新日  2005年05月28日 09時06分36秒
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