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カテゴリ:書籍 伊坂 幸太郎
[登場人物] 鈴木・・・妻を寺原に殺され、復讐のため寺原の会社に潜入する男 鯨・・・"自殺屋"。鯨=体が大きいから。相対する人間を自殺に追い込む能力者。自殺させた相手の幻覚に苦しむ 蝉・・・"殺し屋"。蝉=ひたすら五月蝿いから。上司に使われていることを快く思っていない 槿・・・"押し屋"。対象者を押して車や電車に轢かせる殺人者。 寺原・・・非合法結社"フロイライン"代表の長男。極悪非道。鈴木の妻をはじめ多くの人を殺している [物語] 妻を殺された鈴木は、復讐の機会を求め、寺原の率いるフロイラインに潜入し、非合法な薬をばらまいていた しかし、鈴木のようなリベンジャーは殊の外多いらしく、忠誠を試すため無関係な人間を攫って殺すことを求められる 現場へ向かう途中、寺原は鈴木の目の前で背中を"押され"車に轢かれ、犯人は逃亡、鈴木は成り行きで押し屋を追いかけることになる 鯨は自殺屋の仕事を続けるうち、それまで手に掛けた者たちの幻覚に襲われるようになっていた 政治家の不祥事をもみ消すため、秘書を自殺させた鯨だったが、今度は逆に口封じのため命を狙われる立場になってしまう 連絡役と2人で仕事をこなす殺し屋・蝉は、連絡役にいいように使われていることに不満を感じていた そんな中、引き受けた依頼は自殺屋・鯨を始末すること 押し屋"槿"&鈴木を中心に徐々に収斂していく3つの物語 [観想的なもの] 3人の殺人者とその周辺の物語 伊坂作品らしく、そこここにちりばめられている言葉が印象深い ・トンネルから飛び出す前こそ気をつけろ ・二十代の男は、知らないことが多いほうが幸福 ・同じ場所に置かれたものは腐る それ以外にも科白の端々におしゃれな感じがあってやっぱ伊坂はいい ストーリー的には最後にしっかりオチがあって、最後の最後にもう一個くるかと緊張させておいて、それすら裏切って、弛緩した終わりだったけど、なんか印象的な終わり方だった。 人物描写 ★★★★☆ 物語 ★★★★☆ 技術 ★★★★★★ インパクト ★★★★☆ 総合 ★★★★☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年09月05日 20時44分43秒
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