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カテゴリ:書籍
[登場人物] 成田長親(のぼう)・・・成田家一門。巨漢 正木丹波守利英(丹波守)・・・成田家一の家老 柴崎和泉守(和泉)・・・丹波守と双璧をなす武人 酒巻靭負(靭負)・・・小柄で若年の家老。軍略に通じる 甲斐姫・・・当主・成田氏長の娘 石田治部少輔三成・・・秀吉の部下。奉行として腕をふるう 大谷刑部少輔吉継・・・秀吉の部下。三成の友人。軍略に秀でる 長束大蔵大輔正家・・・秀吉の部下。頭は切れるが浅薄 [物語] 北条方に与する一城主成田家は武州忍城を預かっている 成田家一門の成田長親は領民から"(でく)のぼう"様と呼ばれ、親しまれている 北条家庇護の下、平和に暮らしていた忍城一帯だったが、秀吉が天下統一をすすめ、残る抵抗勢力は北条家のみとなり、小田原征伐に乗り出してくる その一環として北条家の支城の征伐を命ぜられたのは石田三成 のちに武断派と呼ばれる加藤清正や福島正則に馬鹿にされた三成は武勲を示すため、気負って戦地へ赴く 忍城の命運は・・・? [観想的なもの] 王様のブランチで紹介されていていつかは読みたいと思っていた作品 どうしようもなく不器用で使い物にならない愚鈍な坊ちゃん"のぼう様" でも、領民に対する人気は高い そんなのぼう様が豊臣方と戦争になって俄然輝きだす 家を支える忠臣・丹波守、剛腕を試したい和泉守、同じく軍才を見せつけたい靭負 それぞれが一癖も二癖もある配下を従えながら、敵対するのは40倍もの豊臣方 それも情勢的に豊臣が北条を攻める頃には日本中がほぼ統一されていて、北条が臣従しなかったのは、ひとえに北条家当主が傲慢だったからにすぎない そんな情勢の中で、のぼう様は坂東武士の末裔の意地を見せつけるべく命を懸ける 数に任せて傲慢に攻めよせる石田三成に対し、きっちりと領民を守る姿勢を貫いたのぼう様はどこか前田慶次郎にも似た清々しさを感じる 自分の矜持や領民を守るために懸ける命 普段ダメダメ男が有事に頑張っちゃうのってけっこうツボなので、ポイント高かったです。 分量がそれなりにあったのに一気に読めた [採点] 人物描写 ★★★★☆ 世界観 ★★★★☆ 物語 ★★★★★ 技術 ★★★★☆ インパクト ★★★★★ 総合 ★★★★★ http://mutsugoro.myminicity.com/ ←こそっとワンクリック お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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