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カテゴリ:書籍
トーキョー・プリズン [登場人物] キジマ サトル・・・元日本陸軍中尉。スガモプリズン囚人 エドワード・フェアフィールド・・・ニュージーランド人。私立探偵。ある人物を探しに日本へ アタマギイツオ・・・キジマの友人 アタマギキョウコ・・・イツオの妹。キジマの婚約者 [物 語(ネタばれあり)] ある人物を探しに日本へ来た私立探偵・エドワード・フェアフィールドは最後の望みをかけて巣鴨にある戦争犯罪人を収容するスガモプリズンの資料室を訪ねる 刑務所を所管するジョンソン副所長はエドワードの調査に協力する条件としてある囚人の手伝いを命じる 所内では"あり得ないことだが"毒物により看守が殺される事件が起きており、その謎を解明すべく、頭脳明晰な囚人に調査を依頼 その囚人・キジマ中尉は頭脳明晰で大戦時二度の脱獄を記録 しかし、現在は戦時中の記憶を一切失っている エドワードはキジマの世話をしながら、自らの調査も進めなければならなくなる ・刑務所内での毒殺事件の真相は? ・エドワードの捜索する人物とは?そして行方は? ・キジマは何故投獄されているのか?そしてその真実は? [観想的なもの] 「ジョーカー・ゲーム」の柳広司 「ジョーカー・ゲーム」が連作でそれなりのものを書いていたので続けてチョイス 天才的なキジマという男やそんな男が捕虜の虐待という形で戦犯の仲間入りする過程 そして、その虐待の真実が一つ一つ明らかになっていくくだりは◎ ただ、残念なのはそれで正義の味方にかけられた汚名が晴らされてオシマイという形になっていないこと そこからさらに何故キジマが汚名を着なければならなかったのかというクダリが入り、結果として後味が悪いものとなってしまった キジマ的にはイツオやキョウコを庇ったのかもしれないが、そもそもイツオの作為そのものが仕掛けとして必要だったのか? 最後にスパッと切れ味するどいオチがあるわけでもなく、途中の盛り上がりから考えると少々さびしい終わり方だった・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年05月01日 00時08分11秒
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