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カテゴリ:書籍
「最悪」「邪魔」に続くシリーズ第三弾 [登場人物] 相原 友則 ゆめの市役所社会福祉事務所職員 久保 史恵 県立向田高校3年生 加藤 裕也 暴走族上がりで悪徳営業に精を出す青年 堀部 妙子 「ドリームタウン」保安員。宗教法人「沙修会」所属 山本 順一 ゆめの市議会議員 [物 語ネタばれ?あり] 妻に不倫された揚句離婚した相原は、腰かけの生活保護受給者の管理の仕事を適度にこなす毎日を過ごす ある日、ヒマつぶしに入ったパチンコ屋の駐車場で人妻の援助交際を目撃し、密かに観察することが生きがいとなっていく しかし、そんなある日、援助交際グループから声をかけられ、自らもその愉しみにおぼれていく [相原友則] 大学入学を機に是が非でも東京に飛び出したい史恵は、受験勉強に精を出すが、そんなある日、突然見知らぬ男に拉致監禁される 男は史恵に危害を加えるでもなく、実家の離れで、ゲームの主人公となりひきこもり、史恵を拘束する [久保史恵] 暴走族に入り、若くして結婚、子供を作りながら離婚し、暴走族時代の先輩が興した事業を手伝う裕也 やっていることは老人相手の悪徳セールスなのだが、裕也なりに仕事のおもしろさを感じ始め、順風満帆に成りかけたある日、裕也は元妻から子供の世話を押し付けられ、人生設計が狂っていく [加藤裕也] 総合スーパー「ドリームタウン」の万引きGメンを生業とする妙子は、ある日ひっとらえた女性客がライバル宗派「万心教」に入会していることを知り、「沙修会」へ勧誘する しかし、それが「万心教」に知れ、妙子は報復に遭い、ドリームタウンを首になってしまう 沙修会にのめりこんでいく、妙子は、万心教に潜入するが・・・ [堀部妙子] 父の地盤を継いで市議会議員を務める山本順一は、自らの会社の持つ用地への産廃施設の誘致に余念がない しかし、その産廃施設の建設に市民団体が喰いつき、さらに出入りの業者であるヤクザが気を利かせてその市民団体の代表者を拉致監禁し、事態は思いもよらない方向へ転がっていく [山本順一] [観想的なもの] 直木賞作家奥田英朗のデビュー作「最悪」のシリーズなので期待して読んだのだが、期待が大きかっただけに落胆もまた大きかった 「最悪」はそれぞれ平穏な生活を送っていた市民がそれぞれの事情でしだいに追い込まれ、「ある事件」をきっかけに、それまで接点のなかった主人公たちが巻き込まれ、思いもしなかったような展開に転がっていく 今回も明らかにそれを意識して作られており、徐々に追い込まれていく主人公たちの姿に、どのような試練を与えるのかとわくわくして読んでいたのだが、だんだんとページ数が少なくなり、最後には半ばやっつけ仕事のように主人公たちの接点を作り出しただけだった あぁやっぱりシリーズ物は難しいな。丁度三部作だし、もう出ないと思うけどここで打ち止めがよろしかろう・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年10月24日 22時10分48秒
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