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(小さな見出し) 私にカワサキのオートバイ「w650」が迫ってきてついにはこれを買わせることになった (本文) 空冷のオートバイに惜別の思いが募る。 そうした思いがレトロ風にはじめから造ったカワサキのオートバイ「w650」を私に買わせることになった。このバイク(オートバイ)は私のセカンドバイクとして用いられるものである。日ごろ構えずに乗車するという位置づけや使い方からするとファーストバイクということになる。私のファーストバイクは空冷4気筒で排気量1,401立方メートルのネイキッドスポーツというジャンルのものだ。 排ガス規制への対応をせずに政策的に消えゆくノスタルジックかつ如何にもバイクらしさを残す空冷のオートバイに大いなる惜別感をもった私にカワサキのオートバイ「w650」が迫ってきて、ついにはこれを買わせることになったのである。 この「w650」は空冷の二気筒、排気量675立方メートルの実用車風のオートバイだ。昔からあったそして実用車として使われているオートバイと似た姿をしていながら、ハイカラの精神を内に隠しているのである。 (小さな見出し) 「カワサキW650」は「毎日乗るのにちょうど良い」「毎日乗っても気持ち良い」バイクだ (本文) 私の愛しのオートバイ カワサキW650は、肩肘張らずに「毎日乗れてちょうど良い」素晴らしい愛車だ。 排気量675立方メートルのオートバイは大型のように思えるかも知れないが、大きな排気量で馬力を稼ぐのではなく、人との馴染みや取り扱いなどに重点をおいて開発されたカワサキW650は、大きくもなく小さくもないのである。 私がセカンドバイトしていたヤマハのTW-200は軽くて良いバイクではあったが高速道路には乗れるけれども快適ではない乗り物であった。これに代わって乗っているのがスズキのアメリカン125立方メートルのバイクである。このバイクはコンビニに出かけるときに使う下駄代わりとなっている。 高速道路を快適に走れて日常も使えて、如何にもバイクに乗っているという満足を満たすバイクとしてカワサキW650が私のセカンドバイクとなった。スズキのアメリカン125立方メートルのバイクはサードバイクとなる。 300キロメートルほどの往復走行距離となる八ヶ岳周辺への気ままな散策の足としてカワサキW650は役に立つ。 セルフスターターのスイッチを入れればブルンとエンジンが起動して4サイクル2気筒の排気音を奏(かな)でる。キャブレター方式の燃料供給であるためエンジンの暖気に少しの時間がかかる。何分かで暖まったエンジンはスタタタというリズミカルな排気音となり、アクセルグリップを少しひねってブルンとさせること2回ほどでギアを1速のローに入れて走り出す。ドドドドとは行かずにやはりスタタタというのがカワサキW650の走りだ。 私が以前に乗っていたヤマハの1,700立方メートルの排気量のアメリカンバイクはそれこそドドドドであった。このバイクは重かった。そして大きかった。すべてが大きかったから街乗りには不向きであった。 「毎日乗れてちょうど良い」そして「毎日乗れて気持ち良い」バイクが、わが愛しのオートバイ カワサキW650である。 自動車でもオートバイでの走り出すと気分的に止まりにくいものである。良い景色だと思ってもそこで走行を止めて写真を撮ったり、景色を眺めたりはなかなかできない。カウルの付いたスポーツバイクは走り出すと止められない。止める気がしなくなるものだ。しかしカワサキw650は違う。乗馬と同じような姿勢で乗っていると何時でもヒョイとブレーキをかけてバイクを止めることができる。速く走ることができるが、ゆっくり走ることもできるというバイクは実際には多くはない。ゆっくり走ることができるバイクがカワサキw650である。遅く走ることではなく、ゆっくりと走ることができるという言い方でそのニュアンスを表現する。 「ゆっくり走ると気持ちが良い」バイクがカワサキW650である。同じことはヤマハの単気筒400立方メートルの「SR」にも、ハーレー・ダビッドソンのアメリカンバイクにもいえることである。しかし「ちょうど良い」ということになると違ってくる。鈍なことにも「ちょうど良い」ということで、「毎日乗っても気持ち良い」そして「毎日乗ってちょうど良い」というバイクとなると、やはり「カワサキW650」が一番だ。 ハーレー・ダビッドソンのアメリカンバイクは心の晴れの日に乗るバイクだ。そしてヤマハの「SR」は少し気合いを入れて乗りバイクだ。「SR」はキック式のエンジンスタートであるから、やっかいなことがつきまとう。「カワサキW650」セルフスターターとキックの併用であり、バッテリーがへたっているとき以外はキックは使わない。 650ccというバイク。650立方メートルの燃焼室をもつバイク。実際には675立方メートルの排気量の「カワサキW650」というオートバイは「いつ乗っても気持ちいい」そして「毎日乗れて気持ち良い」のだ。それに加えて「毎日乗るのにちょうど良い」あるいは「毎日乗れて気持ち良い」または「毎日乗っても気持ち良い」バイクだ。 オートバイは移動のための道具であるだけでは十分でない。走る楽しさ、乗る楽しさ、運転する楽しさを実現してきたのがオートバイ文化である。面白さ(おもしろさ)こそがバイクである。「ゆっくり走ると面白い」そして「ゆっくり走ると楽しい」「ゆっくり走ると愉快だ」「ゆっくり走ると気持ち良い」ことが実現するのが「カワサキW650」というオートバイである。 (小さな見出し) 排ガス規制と騒音規制の厳しさの増大に苦しむ空冷方式オートバイ (本文) 排ガス規制と騒音規制の厳しさの増大に対応するのにオートバイは空冷方式も水冷方式も苦しんでいる。 水冷方式のアメリカンのカワサキのバルカン900は馬力をうんと下げて規制に対応していたもののそこまでエンジンの性能を下げては排気量900立方メートルの顔が立たないということで継続販売を止めてしまった。 こうした動きは06年末から発生したことであり、08年夏をもって製造を終えなければならなかった未排ガス対応ほかの車両は造り貯めされた分が流通在庫として市場にあり09年3月末の時点では、すでにそれもなくなっている車両が増えている。 (小さな見出し) 手に入れたオートバイはカワサキw650の最終モデル08年型のアップハンドル型メタリックグリーン・メタリックチタニウムの塗色だ (本文) 私が手に入れたカワサキのオートバイ「w650」は、最終モデル08年型のアップハンドル型メタリックグリーン・メタリックチタニウムの塗色だ。08年最終モデルにはルミナスポラリスブルー・アトミックシルバーとクロームメッキとエボニー(黒)のタンク配色のクロームバージョンが併売。09年4月には最後の追加の限定カラーモデルとしてメタリックマジェステイックレッド・ポーラホワイトとポーラホワイト・パールクリスタルホワイトの2つのカラーモデルが密かにわずかの数市場に供給された。 私はこの最後の密かなるモデルのメタリックマジェステイックレッドに2月27日に注文を入れたのであるが、いろんな事情があって後にこれをキャンセルした。 手に入れたのは最終モデル08年型のアップハンドル型メタリックグリーン・メタリックチタニウムの塗色だった。メタリックマジェステイックレッドのモデルを手に入れるのをためらったことは惜しい気が仕方がない。 (小さな見出し) マフラーを社外品に換装ほか幾つものバーツ換装をする (本文) 私のオートバイ、カワサキ「w650」を自分が使うのに便利なようにカスタマイジング(カスタマイズ)することは避けては通れなかった。カスタマイズといってもメーカーのオプションパーツや社外品といわれるカスタムメーカーの用品をチョイス(選択)して取り付けることになる程度のことだ。 まず一番にやったことは何とも頼りない排気音の純正マフラーを騒音規制に対応した定評のあるステンレス製の「キャブトンタイプ」に取り替えたことである。これにより排気音の切れはよくなって、2気(二気筒)筒モデルらしい鼓動感も増大した。これには12万円の費用を要したが懐(お金を使うこと)は痛いが満足でもある。 同じ次元で行ったのがフロントとリアーのガードを付けたこと。フロントは大型エンジンガードと呼ばれていて、カワサキの純正オプションとして出ている商品である。これが18,000円弱。リアーのガードはバンパーとも呼ばれていて、「w650」の企画本に出ていた写真を頼りに15本ほど電話をして、やっと入手する。バイク購入先の担当者に購買を依頼したのであったが製造元を突き止めることができなかったので、自分で調査をして手に入れた。代金は29,400円であった。リアバンパーはステンレス製の磨き上げタイプで仕上げも良くて満足。フロントのエンジンガードは鉄にクロームメッキを施したもの。 前後のバンパーを付けることによって停止時の転倒(たちごけと言われる)のタンクやエンジンやその他の車両本体への損傷を防ぐことができる。5万円ほどになる費用を投下しての「安全策」であり、これが得か損かの判断は微妙なところだ。気持ちの上での「安心感」としての効用と効果はある。 タイヤは純正品が未舗装路を考慮したサイド部にイボイボがあるタイプであることが気に入らないので、舗装路専用という考えからピレリのスポーツ系のバイアスタイヤにつけ替えた。ラジアルタイヤはサイズがあうものがなく、フロントをワンサイズ幅広のものにしようとタイヤの卸の人にバイク屋さんを通じて尋(たず)ねたところ、推奨しないとのことであり、また私自身も柔らかめのスポークホイールを使用している「カワサキW650」との適合性のことを考慮してこれは「諦(あきら)める」ことにした。それでもピレリのバイアスタイヤは相当のスポーツ性能をもつものである。このタイヤが摩耗するころにサイズのあうラジアルタイヤがあればそれを装着して楽しもうと思う。タイヤ換装費用は5万円ほど。 高速道路利用のためにはETCは必需品になっている。これは費用は度外視して取り付けた。 走行時の風は冬場には防寒の面ではつらい。だから風防を付けることにした。風防を付けるとハンドルが重くなってしまうので嫌さがあるが、高速走行のことを考慮すると止む得ないことと判断して、カワサキのオプションの少し大きなタイプのものを取り付ける。この費用は26,000円弱だ。 必要ではあってもあれこれと出費になるので楽しさの反面で気持ちが曇(くも)る。 快適装備の一つとしてグリップヒーターを取り付けた。ホンダのステンレス板箔をヒーター部に採用し、速熱性やヒーター強度を向上したPUSHスイッチによって5段階の温度調整ができる全周タイプを注文して、換装する。これが14,000円ほど。ネオプレーン性のグリップカバーを併用すると冬場での素手で高速走行できる。安全のために薄手のグローブをはめることにはなる。 後はつまらぬことで、機能を劣化させる部品交換として、フロントとリアの泥よけをステンレス製のショートタイプにする。ことのついでとグラブレールをリアシートまで回り込んだ大型のものに換装。ウインカーはPOSH製のブリムタイプに換装。同社製のライジングメーターステーをノーマルと換装しメーター角度を26度立ち上げて視認性の向上を図る。ヘッドライトステーも換装。これによってヘッド回りの軽快感は向上する。これらの費用は8万円弱。 (執筆 旅行家・甲斐鐵太郎) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年03月28日 12時04分56秒
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