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2024年04月07日
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計量計測データバンク ニュースの窓-180-
2024年度東京大学一般選抜の結果と高校別ランキング


東大24年度一般選抜、2993人合格 春合格の女性割合は減少の20.6% - 東大新聞オンライン (todaishimbun.org)
 2024年度東大入学者選抜(一般選抜・外国学校卒業学生特別選考)の合格発表が3月10日正午ごろ、東大のウェブサイトで行われた。合格者人数は一般選抜で2993人、外国学校卒業学生特別選考で46人。学校推薦型選抜と合わせた入学者の女性比率は20.6%で、前年の割合を2.1ポイント下回り、2年前(20.8%)と同水準となった。各科類の最低点・平均点・最高点は(表)の通りで、平均点は文科は軒並み減少、理科は軒並み増加した。

2024年度一般選抜の結果

(表)2024年度一般選抜の結果 ()内は前年度比の増減、▼は減少。得点は550点満点、小数第2位で四捨五入。23年度入試では文Ⅲで、24年度入試では文Ⅰ・文Ⅱで第一段階選抜がそれぞれ行われていない(東大本部発表の資料を基に東京大学新聞社が作成)

 文科全体の最低点は331.0点(文Ⅰ、550点満点で、小数第2位で四捨五入。以下同様)で、前年(文Ⅲ)より9.3点減少した。文科各類の最低点は文Ⅱ、文Ⅲ、文Ⅰの順に高く、前年トップの文Ⅰが2年ぶりに最も低くなった。
 理科全体の最低点は理Ⅱの314.1点で、前年(理Ⅱ)より1.2点増。科類別では例年通り理Ⅲ、理Ⅰ、理Ⅱの順に高くなった。理Ⅲの最高点は464.2点だった。
 一般選抜の合格者数の女性割合は19.4%、関東以外の出身者の割合は41.0%で、それぞれ前年より2.4ポイント1.5ポイント減少した。東大は外国出身の学生なども含めた入試の多様化について、学内の同意が得られた段階で公表していきたいとした。
 来年実施される25年度入学者選抜では、新高等学習指導要領に沿った入試が行われる見込み。これに伴い東大入試では、一般選抜・学校推薦型選抜の大学入学共通テスト出題教科に「情報」が、第2次学力試験の「数学」で「統計的な推測」分野が、それぞれ追加されるなどの変更がある。旧教育課程を履修した高等学校卒業者等には、出題する教科・科目の問題の内容により配慮が行われる。森山工執行役・ 副学長(入試企画担当)はこの点について、現在公開されている情報からアップデートを行う予定はないと話した。

2024年 東京大学 合格者 高校別ランキング 合格数順 | インターエデュ (inter-edu.com)
※取材申込にご協力いただいた学校様のみを掲載したインターエデュ独自のランキングです。
合格数(現役合格数)
開成高等学校(東京都 男子校) 149(117)名
聖光学院高等学校(神奈川県 男子校) 100(86)名
灘高等学校(兵庫県 男子校) 94(71)名
筑波大学附属駒場高等学校(東京都 男子校) 90(69)名
西大和学園高等学校(奈良県 共学) 71(53)名
渋谷教育学園幕張高等学校(千葉県 共学) 64(51)名
東京都立日比谷高等学校(東京都 共学) 60(52)名
麻布高等学校(東京都 男子校) 54(38)名
海城高等学校(東京都 男子校) 49(42)名
栄光学園高等学校(神奈川県 男子校) 47(37)名
浅野高等学校(神奈川県 男子校) 45(37)名
埼玉県立浦和高等学校(埼玉県 男子校) 44(25)名
神奈川県立横浜翠嵐高等学校(神奈川県 共学) 44(37)名
駒場東邦高等学校(東京都 男子校) 44(36)名
早稲田高等学校(東京都 男子校) 43(32)名
渋谷教育学園渋谷高等学校(東京都 共学) 43(36)名
ラ・サール高等学校(鹿児島県 男子校) 37(24)名
筑波大学附属高等学校(東京都 共学) 36(28)名
久留米大学附設高等学校(福岡県 共学) 32(25)名
市川高等学校(千葉県 共学) 31(27)名
愛知県立旭丘高等学校(愛知県 ) 28(11)名
甲陽学院高等学校(兵庫県 男子校) 27(19)名
武蔵高等学校(東京都 男子校) 26(20)名
豊島岡女子学園高等学校(東京都 女子校) 26(22)名
愛知県立岡崎高等学校(愛知県 共学) 23(21)名
東京学芸大学附属高等学校(東京都 共学) 21(13)名
栃木県立宇都宮高等学校(栃木県 男子校) 21(15)名
千葉県立船橋高等学校(千葉県 共学) 21(17)名
神奈川県立湘南高等学校(神奈川県 共学) 20(14)名
大阪府立北野高等学校(大阪府 共学) 20(11)名
栄東高等学校(埼玉県 共学) 19(17)名
埼玉県立大宮高等学校(埼玉県 共学) 19(15)名
芝高等学校(東京都 男子校) 18(16)名
広島学院高等学校(広島県 男子校) 17(10)名
東京都立国立高等学校(東京都 共学) 17(11)名
(以下適宜抜粋)
富山県立富山中部高等学校 17名
岩手県立盛岡第一高等学校 13名
東京都立南多摩中等教育学校 11名(11名/内過年度生2名)現役合格率 5.92%
秋田県立秋田高等学校 8名
巣鴨高等学校 5名
神奈川県立相模原中等教育学校 5名
東京都立立川国際中等教育学校 5名
長野県松本深志高等学校 4名
青森県立青森高等学校 3名
暁星高等学校 3名
北杜市立甲陵高等学校 3名
安田学園高等学校 2名
穎明館高等学校 2名
高輪高等学校 2名
青森県立八戸高等学校 2名
長野高等学校(長野県 ) 2名
山梨県立吉田高等学校 2名
桐蔭学園中等教育学校 2名
桐蔭学園高等学校 2名
山梨県立甲府南高等学校 1名
専修大学松戸高等学校 1名
東京都立立川高等学校 1名
東京都立八王子東高等学校 1名
千代田区立九段中等教育学校 1名

東京都立南多摩中等教育学校(東京都 共学)卒業生数 152名

東京大学合格者数11名
文I 文II 文III 理I 理II 理III 推薦 合計
-(-) 1(-) 4(3) 4(4) 2(2) -(-) -(-)  11(9)
現役合格率 5.92%

京都大学合格者数1名
総合人間 文 教育 経 法 医学 健康科学 合計
-(-) -(-) -(-) -(-) -(-) -(-) -(-)
薬 農 理 工 1(1)
-(-) -(-) -(-) 1(1)
現役合格率 0.66%

一橋大学合格者数5(5)名
現役合格率 3.29%

東京工業大学合格者数5(5)名
現役合格率 3.29%

早慶上理合格者数107(107)名
現役合格率 70.39%

早稲田大学合格者数50(50)名
現役合格率 32.89%

慶應義塾大学合格者数20(20)名
現役合格率 13.16%

上智大学合格者数13(13)名
現役合格率 8.55%

東京理科大学合格者数24(24)名
現役合格率 15.79%

GMARCH合格者数187(187)名
現役合格率 123.03%

学習院大学合格者数4(4)名
現役合格率 2.63%

明治大学合格者数56(56)名
現役合格率 36.84%

青山学院大学合格者数20(20)名
現役合格率 13.16%

立教大学合格者数23(23)名
現役合格率 15.13%

中央大学合格者数46(46)名
現役合格率 30.26%

法政大学合格者数38(38)名
現役合格率 25%

関関同立合格者数14(14)名
現役合格率 9.21%

関西大学合格者数4(4)名
現役合格率 2.63%

同志社大学合格者数8(8)名
現役合格率 5.26%

立命館大学合格者数2(2)名
現役合格率 1.32%

医学部医学科合格者数
医学部医学科合格者数 合計7(3)名
医学部医学科 現役合格率 1.97%
国公立合格者数合計6(2)名
国公立 現役合格率 1.32%
浜松医科大学医学部医学科1(1)名
宮崎大学医学部医学科1(1)名
島根大学医学部医学科1(-)名
北海道大学医学部医学科1(-)名
防衛医科大学校医学部医学科1(-)名
山形大学医学部医学1(-)名

私立合格者数合計1(1)名
私立 現役合格率 0.66%
東京慈恵会医科大学医学部医学科1(1)名

2023.03.24 ここにきて、養老孟司が「やっても頭が良くならない学習法」を断言…「これでは壊れたロボットです」という納得のワケ(養老 孟司) | 現代ビジネス | 講談社(2/4) (gendai.media)

 解剖は派手な作業ではありません。ごく地味な手作業です。私がいまも作り続けている虫の標本も手作業です。私が扱う虫は小さい。虫なら小さくて当たり前だと思うかもしれません。そうはいっても、カブトムシとノミではずいぶん大きさが違います。私が作っている標本は、ノミのサイズが普通だから、単純に昆虫針を虫に刺せばいいというものではないのです。ではどうするか。白い厚紙を三角に切って、その先端に糊で虫を貼る。紙の先をわずかに曲げて接着面を作り、そこに虫の横腹を貼り付ける。そうすれば、小さい虫の背腹両面が観察できる標本となります。大変面倒くさい作業ですが、こういう手作業を経ないと、本当の「学習」にはなりません。学習とは「身につく」こと、身体を伴ってわかることです。

 脳への入力は五感です。目で見る、耳で聞く、手で触る、鼻で嗅ぐ、舌で味わうことが入力にあたります。対して出力は筋肉の運動だけなんです。普通の人はそれに気づきません。文武両道の武は、筋肉の動きです。骨格筋の収縮です。脳が外界に出力できるのは、筋肉の収縮だけ。出力は筋肉労働しかありません。だからこそ「体育」というものがあるんです。身体の動きは、すべて脳から出ます。逆に言うなら、脳から出せるのは、身体の動きだけです。それはすべての筋肉を止めてみれば、イヤというほどわかります。

 今度は子どものことを考えてみましょう。生まれてしばらくの赤ん坊が、寝床の上で、自分の手を動かして、その手をしげしげと見ています。これが脳からの出力です。そうすると、手の動きが「目に入る」。これは脳への入力です。それを見て、また手を動かす。そうすると、手の姿形が変わる。それがまた脳に入力される。それでまた手を動かして、と続く。これが脳の文武両道です。入力と出力が、ひたすら「回転」しているわけです。どのように手を動かすと、どのように姿が変わるか。赤ん坊はそれを飽きもせず繰り返します。そうすると、脳の中には、入力と出力の関係方程式がひとりでにできてきます。

 近づいたら、大きさが変わる。変わらないところは、どこでしょうか。相手が三角なら、角度は変わりません。近づけば大きな三角になり、遠ざかれば小さな三角になる。でも、同じ三角です。角度は変わりません。これを算数で習えば、「比例」になります。わざわざ習わなくても、脳は比例を知っています。遠くにいたらネコだが、近くにいればトラだとは思いません。そんな脳の持ち主は、進化の過程で生じたとしても、すでにトラの餌になっています。見える大きさは、距離で変わる。だから目にはモノサシはついていません。算数の比例は、こうしてものを見ながら育ったおかげで、脳の中に「すでにできている」関係式を、意識が掘り起こしたものです。

文武両道 - Wikipedia
 「文」とは古代中国律令制の官職で、文官、「武」とは武官に由来すると考えられる。文官は事務、役人など頭を使う職業、武官は近衛隊、門番など体を使う職業であった。このことから、精神と肉体どちらをも秀でた者を指す語になった。中世の時代から引き続いている要素として文は教養や道楽としての地位を保っており、学問だけではない部分でも文の要素が存在していた。

2009-04-10 文武両道の意味 - ひとり学融日記 (hatenablog.com)
 養老孟司氏は「文武両道」を以下のように表現している。

 江戸時代には、朱子学の後、陽明学が主流になった。陽明学というのは何かといえば、「知行合一」。すなわち、知ることと行うことが一致すべきだ、という考え方です。しかしこれは、「知ったことが出力されないと意味が無い」という意味だと思います。これが「文武両道」の本当の意味ではないか。文と武という別のものが並行していて、両方に習熟すべし、ということではない。両方がグルグル回らなくては意味が無い、学んだことと行動とが互いに影響しあわなくてはいけない、ということだと思います。

 「陽明学」とは、中国明代の王陽明およびその学派の儒教学説である。王陽明は、当時官学であった「朱子学」の、万物の理を極めてから実践に向かう「知先行後」という考え方に対して、「致良知」「知行合一」などを主要な学説として実践主義的な批判を展開していく。

致良知(ちりょうち)
 良知を致すこと。良知とは、もと孟子から出た語で、先天的な道徳知をいい、王陽明はこれを借りて、心即理説を致良知説へと展開した。良知は心の本体としての理の発出であり、この良知を物事の上に正しく発揮することによって道理が実践的に成立するとする。
知行合一説(ちこうごういつせつ)
 明の王陽明の学説。朱熹の先知後行説が「致知」の「知」を経験的知識とし、広く知を致して事物の理を究めてこそ、これを実践しうるとしたのに対して、王陽明は「致知」の「知」を「良知」であるとし、知は行のもとであり、行は知の発現であるとし、知と行とを同時一源のものととらえた。(広辞苑 第五版より)

陽明学 - Wikipedia
 形骸化した朱子学の批判から出発し、時代に適応した実践倫理を説いた。心即理、知行合一、致良知の説を主要な思想とする。朱子学が最も重視したのは、古い歴史をもち、勝手な解釈の入る余地の少ない経書そのものではなく、「四書」と呼ばれる四つの書物であった。四書とは、経書の中の『礼記』から分割編纂した「大学」と「中庸」、そして準経書扱いされていた『論語』と、『荀子』と並称されていた『孟子』という四つの書物である。
 朱子学は政治学、存在論(理・気説)、注釈学(『四書集注』等)、倫理学(「性即理」説)、方法論(「居敬窮理」説)などを全て包括する総合的な哲学大系であって、朱子の偉大さは、その体系内において極めて整合性の取れた論理を展開した点にある。しかし陽明学はそのうちの倫理学及び方法論的側面の革新であった。

2023/2/17 「わかった気」になっていませんか? 養老孟司が説く、本当の「わかる」ということ 『ものがわかるということ』 | BOOKウォッチ (j-cast.com)
 解剖学者の養老孟司さんが、新著『ものがわかるということ』(祥伝社)を発表した。ベストセラー『バカの壁』(新潮社)刊行から、今年でちょうど20年。養老さんは今、何を見て何を考えているのだろうか。本書は、編集者の「沼口さん」のこんな言葉から始まったという。「ものがわかるとはどういうことでしょうか?」。わかる、わかったと日頃何げなく口に出しているけれど、いざそう問われると答えられない。この質問に、養老さんはどう答えたのか。「わかる」とはどういうことなのか、それが「わからない」。じゃあ説明してみましょうか、ということでこの本が始まりました。それなら私が「わかるとはどういうことか」わかっているのかと言えば、「わかっていない」。「わかって」いなくても、説明ならできます。

〈目次〉
第一章 ものがわかるということ
第二章 「自分がわかる」のウソ
第三章 世間や他人とどうつき合うか
第四章 常識やデータを疑ってみる
第五章 自然の中で育つ、自然と共鳴する

「わかる」とは、脳に入力し、身体で出力すること

 養老さんは解剖学の研究で、死体に手で触って向き合ってきた。今続けている昆虫採集と標本づくりも、体を動かしたり、手先で扱ったりする作業だ。第一章「ものがわかるということ」には、こんな文章がある。

学習とは「身につく」こと、身体を伴ってわかることです。

 脳には文武両道があります。「文」とは、脳への入力です。本を読んでも、話を聞いても、人に会っても、森を散歩しても、脳へのさまざまな入力が生じます。脳はその入力情報を総合して出力をします。その出力が「武」です。入力だけでは、水を吸い込むだけのスポンジと同じです。出力だけでは、ひたすら動き回っている壊れたロボットになってしまいます。 つまり何かを「わかる」には、外部から脳への「入力」と、脳から身体への「出力」がセットで必要だ。たとえば外国語を学ぶときにも、ひたすら聞いてばかりでは使えるようにならず、話す練習をして初めて使えるようになる。子どもが成長するときにも、手をじっと見つめて、手を動かしてみて......という入力・出力の繰り返しで、世界を「わかって」いく。ところがこの事実を忘れると、「乳幼児に教育用の動画やビデオを見せるというおかしなことをする」ようになる。本書の書きぶりからは、養老さんが、「わかる」という過程の根本が忘れられていくことに危機感を募らせていることが伝わってくる。

「心の個性」なんていうものはあり得ない

 目から鱗が落ちたのは、第二章「『自分がわかる』のウソ」だ。「自分」があるというのは当然のことのように思えるが、実はそうではないというのだ。どういうことだろうか。ヒトは刻一刻と変化していく。新しいことを学んで考えが変わったり、状況によって気分が変わったり、老いて見た目が変わったり......。でも、脳は変化するものを全部違うものだと認識していては、パンクしてしまう。そこで、一貫した「自分・自己」を固定する。つまり、「自分・自己」はヒトの脳のはたらきによって生まれたものなのだ。典型的な例は名前だ。名前はずっと同じでも、5歳と80歳では見た目が全く違う。また、「自分らしく生きる」「個性を伸ばす」といった言葉にも、思い違いが潜んでいるという。「自分らしさ・個性」というと心の話のような気がするが、養老さんは「心に個性はない」「心とは共通性のこと」だと言うのだ。以下のように説明されると、納得できるのではないだろうか。私とあなたで、日本語が共通しています。共通しているから、「お昼を食べよう」と私が話せば、あなたがそれを理解します。(中略)通じるということは、考えが「共通する」ということです。(中略)感情だって同じです。自分の悲しみを伝えても通じなかったら、とても寂しくなります。つまり、思考や感情などの心のはたらきは、「共通する」「通じる」ためにあるものなのだ。「考えは人それぞれだ」と思うのは、目に見えないから。伝えてみれば、共感されるか否かにかかわらず「通じる」。それでは、個性とは何なのだろうか。

 個性とは身体です。身体は個性だっていうのは、大谷翔平選手を見れば、すぐわかる。大谷選手の身体を真似することはできませんから。私たちは一人ひとり違う、個性ある身体を持っている。それなのに心の「個性」を欲しがるのは、現代人が「情報化社会」に生きているからだと養老さんは説く。名前をはじめとした、いつも変わらない「自分・自己」は、情報だ。いまや社会は情報で成り立っていて、身体や自然など、刻一刻と変わり脳で扱いづらいものは「ない」ことにされる。でも、情報=心だけだとみんな「同じ」になってしまい、一人ひとりの価値がないように感じる。だから、心に「個性」を求めてしまうのだ。

学びの基本は「反復練習」

 個性を伸ばすために、好きなことを自由にやることが推奨されがちだ。しかし、養老さんはむしろ、本当の個性とは先生と同じことを繰り返す「反復練習」の先にしかないと言う。日本の古典芸能がわかりやすい。師匠と同じことを10年、20年と繰り返すと、どうしても師匠とは同じようになれないということがわかる。そこに初めて、弟子の個性が見えてくる。反復練習が不可欠なのは、水泳、スキー、ピアノなど、何を学ぶにも同じだ。解剖も昆虫採集もそうだ。繰り返し身体を動かして「身につけ」て「わかっていく」しかない。

 本書はここからさらに、他人、情報、自然との付き合い方へと話を発展させていく。私たちは世界をどう「わかる」ことができるのか。もしかしたら「わかった気になっている」のか、あるいは「わからない」のか。本書自体の内容も、ひと言で「こんな本だ」と言い表すのは難しい。実際に読んで「わかっていく」しかないだろう。一つだけ言えるのは、頭でっかちな「わかった気」から抜け出して、身体で世界を「わかる」感覚を呼び覚ましてくれる本だということは間違いない。

■養老孟司さんプロフィール
ようろう・たけし/1937年、神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士。解剖学者。1962年、東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入る。1995年、東京大学医学部教授退官後は、北里大学教授、大正大学客員教授を歴任。京都国際マンガミュージアム名誉館長。1989年、『からだの見方』(筑摩書房)でサントリー学芸賞受賞。2003年、毎日出版文化賞特別賞を受賞した『バカの壁』(新潮新書)は450万部を超えるベストセラーに。小堀鷗一郎氏との共著『死を受け入れること 生と死をめぐる対話』(祥伝社)など著書、共著書多数。大の虫好きとして知られ、現在も昆虫採集・標本作成を続けている。

2023年8月 養老孟司86歳「医学部も解剖学に進んだのもすべてなりゆき。人生はくじみたいなものだけど、仕事でもなんでも、やらなきゃいけないことには意味がある」(婦人公論.jp)|dメニューニュース(NTTドコモ) (docomo.ne.jp)

計量法解説 (keiryou-keisoku.co.jp)

:計量法の読み方 - livedoor Blog(ブログ)

「計量法の読み方」全章 |






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最終更新日  2024年04月07日 00時00分09秒
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