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カテゴリ:国内ミステリ
![]() 若くして第四の奇書「匣の中の失楽」を書き上げた異能の作家竹本健治の新作。 ゲーム三部作を始めとするシリーズで探偵役を務める牧場智久の活躍譚であり、世界最高峰の暗号ミステリ。 同郷の偉人にして日本ミステリの父黒岩涙香を扱ったもので、涙香の半生や遊芸百般と言う程幅広く見識深い遊戯の知識等、魅力溢れる一作である。 本筋は涙香の趣味の一つであった聯珠といろは歌を使って進む。 何よりも驚くのはこの暗号ミステリを書き上げるにあたって、著者が新たないろは歌を実に五十首以上も創作した事。 しかもその全てが美しい。 中でも一首は歴史に残る傑作である。 これらを用いた暗号は非常に難解で、解読出来る 読者はいないだろう。 竹本健治の頭は一体どうなっているのだ。 この作品を仕上げるのにどれ程頭を使わなければならなかったのか、想像も出来ない。 これを超える暗号ミステリは向こう百年は出て来ないのではないか。 圧倒。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.07.26 04:39:53
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