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2017.10.01
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カテゴリ:国内ミステリ
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異端作家山田風太郎の傑作ミステリ長編。
山田風太郎と言えば忍法帳で有名だが、ミステリの巨人でもあるのは今さら言及するまでもないだろう。
そんな氏のミステリ作品の中でも最高傑作と誉れ高いのがこの作品だ。

戦後の若者が太陽族と言われた時代を舞台に、最後まで恋愛小説の様相を呈し、最後の最後でひっくり返してしまうという、それだけ聞くとイニシエーションラブのような作品である。
しかし恋愛小説と言ってもその内容は恐ろしい程に重苦しく、堕落や憤怒、絶望と怠惰といったようなものの坩堝となっている。
嫌な気持ちにさせる人物しか出て来ない。
最後には独創的な殺人法が明らかにされ、その上衝撃のホワイダニットが待ち受けるのだが、これが本当に重たい。
山田風太郎の戦争と戦後に対する怒りとでも言うような想いが炸裂している。
これはあの大戦を体験せずには書けないだろう。

恋愛小説としても、ミステリとしても、戦争に対する考察としても一級品で、全ての人が読むべき物語だ。





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最終更新日  2018.07.26 04:38:54
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