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カテゴリ:アガサ・クリスティ
「そして誰もいなくなった」「アクロイド殺し」「ABC殺人事件」と並んであまりに有名なクリスティの作品。 その掟破りの度合いは「アクロイド殺し」と双璧を成す。 スタンダードな本格ものを数作品しか読んでいない頃に読めばどれ程驚いただろう。 ネタは完全に知って読んだが、それで尚面白いのもクリスティなればこそ。 列車(しかもオリエント急行)内という雰囲気、登場人物達の造形、ポアロの変わらぬ探偵ぶり、何れも魅力的だ。 そしてトリックもさることながら、何と言っても結末である。 ポアロもの、クリスティの作品群に限らず、古今のミステリの内でも最高位に慈悲深いものとなっている。 何て楽しい読書体験だ。 クリスティはそれを常に保証してくれる。 正に女王。 風格が違う。 こういった作品でミステリを覚える少年時代に憧れる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.01.22 09:27:44
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