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カテゴリ:アンソロポロジー
新刊本コーナーにあった、何気ないユーモアすら感じるタイトルに誘われて借りてきた一冊。いえいえ、ユーモアどころか、ホラー小説のような恐怖さえ感じるような一冊だった。 著者が誰か、まったく気にせず読み始めたのだが、丸山健二というどこかで聞いた作家の名前で、ピーンとくるものは私の中にはほとんどない。田舎暮らしとか、バイクのイメージもあったのだが、定かではない。 この作家はいつもこの調子なのかどうかはわからないが、いわゆる「田舎暮らし」というイメージに毒されている「団塊の世代」にとっては耳の痛い一冊となるだろう。警句という意味ばかりではなく、たしかに「役に立つ」一冊でもあろう。 「田舎暮らし」と同じように、どうも歯茎が浮く言葉に「手作り」という言葉があった。私はいつもこのこの言葉を聞くたびに、まさか足で作るわけでもないので、手作りが当たり前だろう、と思う。「田舎暮らし」という言葉もまた、どこまでも幻想に彩られた言葉であることも確かだ。 今自分が住んでいる場所が、「田舎」なのか「都会」なのかは、判断に苦しむ。文化の果てる地、という意味では田舎ではないが、情報や経済の中心地ではない、という意味では田舎だ。自然が圧倒的に豊かなところが田舎であれば、ここは十分都会ではあるし、近隣の煩わしい人間関係を限りなく排除できる、という意味では、良い意味でも、悪い意味で都会であるかも知れない。 縁があってこの地に住んでいるわけだが、この土地が絶対というわけでもなかった。いくつもの可能性があったし、選択の自由があった。数キロ圏内とはいえ、その選択いかんによっては、それ以降の自分の生活に大きな違いがあったことだろう。子育てする環境、人間関係、行政や教育、医療、交通、さまざまな違いがある。国道を挟んで数キロの違いであっても、今思えば「田舎」と「都会」の大きな違いがあったと思うと、いまさらながら、ぞっとする。 丸山健二は1943年生まれ。今年60歳を迎えた団塊の世代よりさらに5歳ほど上の兄貴分となる。長年「田舎暮らし」をしてきた作家ゆえにこそ書きうる警句が満載されている。この本一冊読んで安易な「田舎暮らし」を思いとどまる人がいるとすれば幸いである。それでもなお、それを上回る夢とロマンを掻き立てる「田舎暮らし」というキーワードは、まだまだ健在だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.08.04 14:20:08
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