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テーマ:お勧めの本(7219)
カテゴリ:歴史・時代小説
2017年秋、膝の湯治を兼ねた温泉巡りテント山行の旅の友にする本を何にするかいろいろ迷った挙句に思い出したのが2年以上前に読んで感動して泣けてしまった図書館本のこの本。文庫本になった上下巻をamazonで購入して山行の友にしてテントの中でほろ酔いになりながら読んだ。で、また泣けた。ちなみに自分も医師であるということが関係しているとは思うのだけど、医師でなくても誰が読んでも感動できる作品だと思う。
〇「人には百姓も含まれますか」 ●稲次家老宅にあった掛け軸の言葉、タイトルの「天に星 地に花(人に慈愛)」は調べたらゲーテの言葉だそうですが、この言葉、とくにタイトルには含まれなかった「人に慈愛」が全体の大きなテーマになってるんだなと改めて感じた。 ●実は記憶になかったんだけど、10歳で切腹を命じられた本多家老の息子は元服する15歳まで待ってから切腹になったという隠れたエピソード。切腹がゴールの5年間をどう言いう気持ちで生きたのだろう? 〇死ぬための心構えを得るために・・・精進を重ねたのかもしれない ●だとすれば素晴らしい人生だと言えるかもしれませんね。 ●雨漏りのするテントの中で格闘していて気がついたら本が濡れてよれよれになりました。それもいい思い出に・・・ ●上巻はいろんな事件があったり大きな動きがあったりするけど淡々と進行、下巻での感動に期待!という感じ。
〇「丁寧 反復 婆心」〇「医者はつまるところ、治る力を引き出す黒子・・・」「医は祈りにほかならず・・・」 ●読み返して改めて日ごろの診療に心がけたい考え方が満載でした。心の洗濯。 ●兄からの手紙にも感動です。見る立場が違えばまた違った気持ちやそちらからの真実があるということ。「人に慈愛」 ○お前自身(医者)が薬たい。よかな。●じわじわと涙を誘う後半の下巻でした。季節遅れの夏休みに読んでよかった。(読書感想文の宿題終了!?・・・学校に行ってた頃嫌いだった!!) -------------------------------------------------------------------------------------- ・2年前に読んだ時の感想が見つかったので以下に掲載してみます(感想というよりメモですが、いいところをついていたかなと思います)。今振り返っても名作だなと思います。医者は薬にもなるけど黒子なんですよね。とっても分かるし忘れてはいけないことですよね。 ●飢饉、一揆、政治・・・愛読書白戸三平のカムイを連想する物語の中で、その時代の中でそれぞれに自分の人生を純粋に生きて人生を全うするストーリーが一見淡々と進んでいくのだけど・・・心が洗われるような気がする1冊です。 ●ゲーテの言葉らしい「天に星地に花」には「人に慈愛」という言葉が続く。身分の違う家老に「人には百姓も含まれますか」と尋ねた純粋な少年の主人公が医者になって成長していく物語でもあり、その中でこの言葉の意味がだんだん深くわかってくるような設計になってました。残酷な場面もあったけど読後感がいい作品でした。 ○医者の極意は「丁寧、反復、婆心」 ○病を克服する最後の決め手は、患者に宿っている治る力だった。医者はつまるところ、治る力を引き出す黒子だった。 ○医師の諫め ひとつ、思い上がらず、二つ、欲に迷わず、三つ、責任をとる お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.12.03 07:28:03
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