大江戸凶状旅(著者:長谷圭剛|出版社:飛天出版)
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おっ、天保水滸伝か、と思って読み始めたら、天保水滸伝なのは第一章だけで、あとは、ひとまず笹川を離れてほとぼりをさますことになった繁蔵の旅物語。
題は「大江戸」だが、江戸は出てこない。繁蔵は、とりあえず江戸へ行こうとはするのだが、佐倉や成田あたりをうろうろしていて、裏切られたり助けられたり。
お約束の連続でわかりやすく、文章も平易だ。
時代劇全盛期の股旅ものを小説にしたらこんな感じなのだろか。
「七世市川団十郎改め海老蔵(えびぞう)」(p211)という文章があるのだが、団十郎から海老蔵になった人などいるのだろうか。