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2006.02.03
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カテゴリ:その他の読書録
 岩波新書。1991.9.20

 俳句雑誌「木語」に連載したものを「ことばの保守主義」「用語百態」「語形感覚」「作家の語彙」「辞書の周辺」に分類して収録。
 国語学者として、日常生活の中で目にしたことばについて、その来歴、変化の様などを語る。軽い読み物風にしようとしているのだろうが、文章はやや屈折している。しかし、読みにくいわけではない。
 内容はわかりやすく、解説するのがうまい人らしい。
 とにかく知らなかったことばかり。
 『蘭学事始』のふりがなを取り上げ、「入津」に「にゅうしん」とつけていることに疑問を呈する。なんと、明治の初め頃までは、辞書類をひくと「にふつ」という読みを載せているのだそうだ。「にゅうつ」が普通だったらしい。(p38)
 これではうっかり、親切でふりがなをほどこすわけにはいかない。

 「花咲じじい」を「はなさかじじい」と読んで何も疑問を感じずにいたが、近世までは「はなさかせじじい」か「はなさきじじい」だった。(p138)
 言われてみれば、「はなさかじじい」では文法的におかしい。未然形が名詞にかかってしまっている。それなのに、現在では何の疑問もなく「はなさかじじい」と言っている。不思議なことだ。

 明治の初めのものに「言語」を「げんぎよ」と読ませているものがある。
 著者もそう習ったことがあるという。
 調べたら「語」の漢音は「ぎょ」で、「ご」は呉音だった。

 修辞が変化することについて、「擬人法をささえる思想の変化によるものであろう。」(p197)というところで、ただその外形だけを見る、ということをしないのに感心した。人間の生活が反映されているのである。

 常に感覚をとぎすましているような印象を受ける。
 しかし、「いささかの心くばりが要《い》らぬでもあるまいと、私はひとり憮然としていた」(p72)の「憮然」は「暗然」の意だろうか。

 知らなかった言葉もたくさん出てくる。
「熟字」(漢字の熟語)、「支吾」(さからうこと)、「苟且」(一時逃れすること)、「家妹」(手元の辞書にはない。検索したら、万葉集に用例があるようだ。妻、ということらしい)


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Last updated  2006.02.03 09:53:36
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