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2007.03.23
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カテゴリ:ミステリ
 講談社ノベルス。1993年6月5日。
 長編ミステリで、著者のデビュー作。
 凝りに凝っている。
 京都の近くのヨーロッパ風の洋館(古城?)蒼鴉城での連続殺人と、それにまきこまれた名探偵、そしてその友人。
 その友人の方が主人公で、その一人称で語られる。
 基本的には、謎解きを中心にしているのだが、仕掛けは二重三重で、また、いわゆる「人間ドラマ」の部分があまりにも濃厚であるために、内容はぎっしり詰まっている。
 とにかく、手元にあるものは何でも使おうという若さが感じられる。
 副題が「メルカトル鮎最後の事件」で、なるほどこれでは最後の事件になるわけだ。
 トリックの部分は、違う人間の頭部と胴体が密室で発見された理由の所は、「いくらなんでもそんなことはないだろ」といいたくなるが、それが真実かどうかは、確認されないままになっている。
 登場人物が聖書の故事にやけに詳しいのは、作者の趣味なのだろうか。
 同じ作者のものは、「」を読んだことがある。
 二作に共通するのは、「過去の清算」である。
 封印されたはずの過去を解き明かし、清算することが主眼となっている。
 特にこの「翼ある闇」ではその傾向が強い。
 また、メルカトル鮎は、どちらにも登場するが、作者にとって重要なのは、この人物なのではなかろうか。
 おそらく、この人物は、主人公の一部なのだ。もちろん、物語の中では、一人の独立した人格として登場し、ほかの登場人物にもそう見えているのだが、主人公のある面を、違う角度から描いたものなのだろう。

 野崎六郎の解説は、最近のミステリ界について論じたもので、何も知らない私には何のことかわからない。
 しかし、珍しく、ワープロではなく手書きで書いたものらしい。
 「与《くみ》する」ではなく「組みする」、「見返り」ではなく「見返えり」という表記が見られる。
 表記といえば、「まじまじ」と書くのが普通の所で、二度目の「まじ」が、「く」を縦長にした踊り字になっている箇所(p204)があったのが不思議だった。

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Last updated  2007.03.23 07:31:39
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