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テーマ:新聞について(251)
カテゴリ:気になる言葉・文字
「八つ」は「ハチつ」?小1の半数読めず…漢字修得度調査という記事を読んで、長男が小学校に入ったばかりの頃のことを思い出した。
「いつつ」を「ごつ」と言っていた時期があるのだ。 それまではそんな言い方はしていなかったので、なぜそう言うようになったのかというと、「五」という漢字を習ったためらしい。 「五」の読みは「ご」だ、と習ったために、何かが五個あると、頭の中に「五つ」という文字列が浮かび、それを「ごつ」と読んでしまっていたようだ。 長女の時も、「『ちい』ってどんな漢字だっけ」などと聞かれたことがある。 「地位? ずいぶん難しい言葉を習うんだな」と思ったら「小さい」と書きたいのだった。 「小さい」は「ちいさい」だから、「小」は「ちい」と読むのだと思ったわけだ。 確かに誤りとは言い難いが、不自然である。 こういうことは、漢字を習い始めた時には、大抵の子どもが経験するのではないだろうか。 「八つ」を「はちつ」と読むのは誤りである。 しかし、それを取り立てて問題にする必要はない。 いずれ、「はちつ」という言い方はないことに気づき、「やっつ」と読むようになるのだから。 産経新聞の「主張」では、なぜかこの問題を「学年別配当表」と結びつけている。 「学年別配当表」があるから「八つ」を「はちつ」と読むわけではあるまい。 さらに、 今回の調査の主な誤答例に「一つ」を「人つ」と書き、「八つ」を「はちつ」と読むなど信じがたいようなものもあった。「人つ」の誤記は、「親切」を「新切」、「登校」を「通校」とするなど、漢字を音声を表す記号と思い違いすることから生じる。 というのは理解に苦しむ。 「漢字を音声を表す記号と思い違い」していないからこそ、「八」は「やっつ」という意味を表す漢字だ、だから「八つ」は「はちつ」だ、と思ってしまうのである。 また、「登校」を「通校」と書くのは、「通」という漢字の意味を理解しているが故の誤りだということは容易に察しがつく。 おそらく、「主張」の筆者は、以前から「学年配当表」に不満を持っていたので、無理にこじつけて「学年配当表」批判を展開したのだろう。 「牽強付会」の見本である。 楽天ブログランキング←クリックしてください 楽天会員以外の方のコメントは「輾転反側掲示板」へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.05.11 08:30:27
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